スノ担、マネになる。 (ページ18)

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♯18 渡辺side ページ18

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『渡辺side』

あの日、休憩時間に

照が足を痛めていたことを知った

ふっかが

「一週間は安静にするようにって」

遠くで座ってる照を見ながらそう言った。

渡辺「怪我は酷いの？」

深澤「ううん、雪襠さんが気づいてくれたから

　ひどくなる前に止められた。」

渡辺「あいつが？」

深澤「びっくりだよね、

　でも、俺は感謝してるよ。

　照は納得いってないみたいだけどね。」

渡辺「そりゃそうだろ。

　本人の意思は尊重しないと、」

深澤「わかってるよ。

　けど、翔太もいつもなら

　早く治して早く帰ってこいって言うでしょ？

　そんなにムキになるのは、

　相手が雪襠さんだから？」

渡辺「関係ねぇよ。」

深澤「前とは明らかに違うでしょ。

　俺だって、まだ信じたわけじゃないけど、

　少しは向き合ってみてもいいんじゃない？」

渡辺「、、、。」

深澤「翔太？」

渡辺「ちょっと外行ってくる」

スタジオの屋上は

休憩中によく行く場所だった

1人になりたい時にくる場所

渡辺「何なんだよ、反対してたくせに、

　みんなあいつの味方して、、」

ここまでグループとして

いろんな壁を乗り越えてきた

グループになる前も

一緒の舞台に立つことは多かったし、

切磋琢磨してやってきたつもりだった

真剣な話を一晩中ホテルの部屋でしたり

青春ってやつを味わえなかった俺たちにとって

お互いの存在はかなり大きかった

だから、

突然やってきて

俺たちの輪の中に入ろうとしてる奴が

どうしても嫌で

でも認めようとしているメンバーもいて

じゃあ俺たちの今までって

何だったんだって

ガキみたいな嫉妬してる

渡辺「かっこ悪りぃ、」

ふっかから、「もうすぐ休憩おわるぞ」と

メールが届く

階段を降りていくと

俯いて立ち止まってるそいつがいて

今1番会いたくないやつ

渡辺「こんなところに一人で

　落ち込んでますアピールですか？」

我ながら腹が立つセリフだ、

雪襠「そんなにわたしを追い出したいですか？」

震える声に、あぁ、また泣くのかよって

一瞬だけそいつの目を見て

渡辺「あぁ。」

そう言ってその場を去った。

でも、一瞬見たそいつの目は

ひどく悲しそうな目をしていた。

失恋でもしたような、裏切られたような

とにかく、深く傷ついた目をしていた。

渡辺「、っ何なんだよ、ほんとっ、」

何であんな顔するんだよ、、