. ページ40
ー
『えっ、、何これ、』
陰陽寮外では、朱雛院家の家紋を付けた着物を身に纏った見覚えのある人たちが倒れている。
廉「A！早く！ここから出ないと！殺されてしまう！」
『廉、、どうなってるの？どうしてこんな、、』
廉「説明は後でするから！早くっ！」
強引に引っ張っる腕を、必死で止める。
『待ってっ、、父上、、父上は？母上は無事なの？』
廉はわたしに背を向けたまま、首を横に張った。
廉「だから、託されたんだ、Aのこと。
「逃してくれ」って言われたんだ。」
『、、いい。行かない。』
廉「え？」
『ここにいるよ、ここで死ぬ。』
廉「何言ってんだよ！逃げろよ！」
『嫌だっ！！わたしが逃げたら、真っ先に疑われるのは廉だよ！安倍唱詠は、きっと身内だって殺すよ？！』
廉「わかってる！！そんなことは、お前が閉じ込められてる7年間ずっと、あいつの支配から逃れられずに、お前を助けてあげられなかった。
挙げ句の果てにこんなことになってるっ！」
『廉、、』
廉「俺は、自分の命惜しさに、お前をこんなんなるまで一人にした。ごめん、。」
『ねぇ、、何か知ってるの？』
廉「俺は、自分の口から言えないように舌に呪印を掘られてる。だから、俺の口からは言えない。お前が逃げ切るまでは、俺は死ぬわけにはいかないから。」
『えっ？、どういう事？、』
廉「でも、お前の父上から託された手紙に全部書いてある。いいか、よく聞けよ？」
『待ってよ、』
廉「A！！頼むから、聞いてくれ！」
『っ、、』
廉「この手紙と、守刀、ある程度の金が中に入ってる。これを持ってここから西の方へ走れ。そこに俺の式神がいる。そいつがお前を運んでくれるから。」
『運ぶって、どこに、』
廉「朧の都だ。」
『お、おぼろ、？』
廉「そこにいる、九つの妖の元へ行くんだ。」
『なら、廉も一緒に、』
廉「俺は行けない。お前一人で行くんだよ、A。」
『どうしてっ？』
廉「俺はここから出られない。幼い頃に唱詠と契りを交わしてしまってる。だから一人で行け。な？」
『無理だよ、ここから出たことも無いしっ、』
廉「大丈夫だ。お前は一人じゃ無い。俺には見える。
ここを出れば、お前の目の曇りも祓うはずだ。」
『目？』
すると陰陽寮の奥の方から大勢の声がする
「巫女が逃げたぞ！探せー！」
「外に出させるな！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Asura(プロフ) - ありがとうございます！楽しみなしてます😆 (6月9日 1時) (
レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - Asuraさん» はじめまして！コメントありがとうございます！まだ続編移行しておりませんので、しばしお待ちください！移行しましたら移行先貼りますね😊 (6月8日 1時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Asura(プロフ) - 初めまして！スヒョンさんのお話大好きです❤️いつも更新楽しみにしながら読ませていただいてます😆突然なのですが、続編の移行先はどこになりますか？ (6月8日 0時) (レス) id: 79a3f00215 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - 39ra1sh0wさん» コメントありがとうございます！usermho6x4ya37←こちらになります！作品名検索でも出てくると思います！ (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
スヒョン(プロフ) - はなさん» はなさんコメントありがとうございます！嬉しいです😊 (6月7日 22時) (レス) id: 923ba31eb7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スヒョン
| 作成日時：2023年4月22日 2時
