従兄妹にお世話になることになりました【まふまふ】

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天｢…あ〜、ごめん。そんな怯えられてると思ってなくて。
見てるこっちも苦しいから目線外してていいよ。｣


貴『す、すみません…』







目線を外しただけで少しだけ怖さは軽減された。







天｢君から見て、まふくんは父方の親戚なの？｣


貴『そうです』


天｢名字はお父さんの家のもの？｣


貴『はい』


天｢じゃあそのカバンの中、貴重品とか入ってる？学生証とかあるなら見せて｣


貴『保険証も両方ありますよ。マンションに置いてきた荷物を見れば教科書類に全部名前が書いてあります。

…そんなに個人情報が見たいなら、マイナンバーカードも見ますか？どうぞ』







普通はこんな個人情報は他人に見せられる物ではないけれど、勘違いで面倒事を押し付けられるよりはマシだ。







天｢全部偽造っぽくはない、ちゃんと本物。それに名字はほんとに相川…｣


貴『真冬くんは私の父方の兄の息子さんで、かなり歳の離れた従兄妹です』


天｢他に知ってることは？｣


貴『申し訳ないですけど、本人についての詳しい事は分かりません。

親戚の集まりでも遠慮して、あまり自分の事話そうとしていなさそうでしたから。


両親もすごく忙しい人で一緒に話す時間は少なくて、親戚の話になんかなるわけがなくて。

いつも互いの日常生活の話ばかりしていました。


あっ、それこそ集まりで盗み聞きをした時にライブがどうとかは聞いた事ありますけど、詳しい話は全く』







こうやって落ち着いて話すと私が年上に対してあまりに口の悪いことを言ったことを思い出して、

今度はこの人に何かされるのではないかと酷く怖くなってきた。








貴『ごめんな、さい』


天｢…何が？｣


貴『あなたの気に触る事結構した、ので…』


天｢(さっきより震えてる)…俺が怖いの？｣








怖い、そう言いたいところだけれど口に出すのこそ怖かった。








貴『ぁぇっと…』


天｢…。｣







片手でポケットからスマホを取り出して何やら連絡を取っているように見えた。

ちらっと見えた文字は、｢捕まえました。｣だった。









…Amatsuki side…




ふとスマホを見ると、坂田から｢俺はまふの方戻るからそっち頼んだ｣というLINEが入っていた。

｢頼まれた｣とだけ返して、すぐにそらるさんとのトークを開いて文章を打つ。









捕まえました。けど、彼女が持っている身分証が全てまふくんの本名と当てはまります

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