従兄妹にお世話になることになりました【まふまふ】

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母｢A、お母さん達からちょっと話があるんだけど…｣


貴『なに？』








現在19:00。我が家では私、母、父の家族3人で夕食を食べる時間だ。

高校生の私と、バリバリに働く両親の3人が揃っている時間は限りがある。

こうやって3人が揃うのも珍しいほど両親は忙しい。


そんなお母さんとお父さんはいつになく真剣な顔。一体何があったっていうの…？








父｢実は父さん達2人共な、仕事で海外への出張を命じられたんだよ。

出張先はイギリス。期間は3ヶ月だとは言われているけど、もしかしたら延長されるかもしれない。

だから3ヶ月後に絶対に帰ってくるとは言いきれない｣


母｢Aが中学生だったら無理矢理にでもついて来させようと思ってたんだけど、もう高校生じゃない？

日本に残るか、お母さん達についてくるか、急な話ってのは分かってるんだけどAの意見が聞きたいの｣


貴『ほんとに急だね…もちろんお母さん達について行きたい気持ちはあるよ。

だけど嫌だよ、せっかく今の高校受験して受かったのに転校なんて。

それに友達だっているし、私はお母さん達とは違って英語なんて全く出来ない。孤立するに決まってる』


母｢もちろん、日本語学校に通わせるつもりだけど…それでもダメかしら？

Aの意見を聞きたいとは言ったけど心配なのよ、愛娘1人残して行くのは…｣


父｢A、どうしても嫌か？｣


貴『どんな条件を出されても嫌だ。

そもそも英語が出来ないなんて不安でおかしくなりそう。私一人じゃイギリスなんか行っても何も出来ない。

別にこれから一生別々ってわけじゃないんだからさ』


母｢そう…Aはこう言ってるけどお父さんどう？｣


父｢うーん…でも海外なんて無理矢理連れて行くような場所じゃないしな。

…分かった、父さん達だけで向かおう｣


貴『お父さん達がいない間はここで一人暮らし？』


母｢それも考えたんだけど、流石に急に一人暮らしは厳しいだろうから親戚の人にお世話になるんだよ｣


貴『…分かった。出張、頑張ってね』


父｢急遽でごめんな、A｣


貴『いーの、いーの。仕事だもん、仕方ないでしょ』







ーーーー








それから１ヶ月後、お母さん達はイギリスへと向かった。


私はというと、親戚中をたらい回しにされて最終手段だと言われていた、

一人暮らしの成人済み男性の従兄妹の家にお世話になることになった。


なんかごめんね、まふくん…

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