花を飾る ページ26
(side You)
シ｢A！見てみろ！お前の為に花を用意した！｣
ここは船長室の浴室。自慢げにシャンクスさんが指し示す先には彼の髪のように真っ赤な花びらが美しいバラがぎっしりと浮かべられたバスタブ。
『うわぁ、バラ風呂なんて初めて見ました』
身を乗り出して初めて見る豪華なバラ風呂を覗いていると隣に立った彼の手がスルリと腰に回される。
シ｢お前の為ならいつでも用意しよう…そうだ、手始めに2人で入ってみるか？｣
耳元に端正な顔が寄せられ、甘く低く囁きかけられる。
『わっ、ちょっと、やめてください！』
回された腕を払うと彼はケラケラと笑って手を上げた。
シ｢冗談だ、そんなに怒るな｣
宥めるように頭に手が乗せられる。こうしてからかわれるのも慣れつつあるのが悲しくなる。
昨夜の脅迫じみた誘いと宣戦布告から、シャンクスさんは言葉通り私を自分の海賊団へ加入させようと様々な餌と誘い文句をこれでもかと浴びせて来る。
とろけるような優しい笑顔で起されたり、起きれば枕元のチェストに綺麗な花が飾られていたり、食べ切れないほどの朝食に昼食、部屋いっぱいの洋服とぬいぐるみ、どこに行くにもついてくるシャンクスさん…
シ｢さあ、この船に乗る気になったか？｣
自信たっぷりな彼には悪いが、ここまでされると息も詰まるというもの。
『あの、大変申し訳ないんですが…こんなに沢山いただけません』
シ｢つまらないことを言うな。ほら、これなんてお前に似合うぞ｣
そう言って彼が手に取ったのはタイトな黒のロングドレス。細かな飾りが煌めいて美しい。
『そ、そんな高そうな物！いただけません！それに、せ、セクシーすぎる…！』
体にピッタリと沿うようなデザイン。思わずお粗末な自分の胸に手を当てる。
シ｢何だ、体に自信が無いのか？｣
顎に手を当てて何かを察したような顔を浮かべる彼。頭の先からつま先まで見回してゆっくり頷いた。
『服なら、初めに頂いたので間に合ってます！』
この船で初めて目覚めた時には寝間着のようなワンピースを着ていた。今着ているのは私が倒れていた時に着ていたらしい服だ。なぜこの男所帯の船に女物の寝間着があったのか、深くは聞かない方が良いだろう。
シ｢あれは寝間着だろ、それにその服もボロボロじゃないか｣
手を伸ばした彼が私のよれたシャツを引っ張る。言われてみればボロボロだ。
シ｢ここにある物はお前の物だ、好きにしろ｣
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がまお(プロフ) - ちルチルさん» ありがとうございます！！過去編もうちょっとだけ続くと思われます！これからもどうぞお付き合い頂ければ嬉しいです！！ (2019年5月13日 23時) (
レス) id: e776fbd167 (このIDを非表示/違反報告)
ちルチル - ついに過去編来ましたか！過去の夢主ちゃん可愛いですね〜(´ω`)これからも応援してますからどうぞ更新頑張って下さい！ (2019年5月13日 15時) (レス) id: d78596acdf (このIDを非表示/違反報告)
がまお(プロフ) - 焔さん» わあ！ありがとうございます！とっても嬉しいお言葉…！感無量です！ファンだなんておこがましすぎますが頑張らせていただきます！これからもどうぞお付き合いください！ (2019年4月19日 22時) (レス) id: e776fbd167 (このIDを非表示/違反報告)
焔(プロフ) - がまお様 Twitterの通知からこちらに来させて頂きました。とてもお話が面白く読みやすく没頭してしまい一気に読ませていただきました。ファンになりました、応援さてください！続きも楽しみにしております。 (2019年4月19日 2時) (レス) id: 05617d7299 (このIDを非表示/違反報告)
がまお(プロフ) - シャノワールさん» ありきたり展開で申し訳無いです…（;∀;）少しでも面白いと思って頂けるように頑張ります！！これからもどうぞ暖かい目で見ていただければと思います！ (2019年3月29日 1時) (レス) id: e776fbd167 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がまお | 作成日時：2019年3月15日 15時
