７ 寝起きの悪い猫 ページ7
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大野さんが起きないのを良いことに、サラサラ、サラサラ、やわらかい髪を梳きながら
・・・いつの間にかそのまま眠っていたらしい。
聞き覚えの無い電子音で目が覚めた。
「うるさ・・・首いた・・」
斜めにガクンと頭が下がった不自然な姿勢の身体を起こし
言う事を聞かない瞼をギギギと開けて、やっとその音の出所を探す。
目の前のテーブルにはテレビのリモコン以外何も無くて、
でもそう遠くは無い音に『どっかに落ちてるの？』と体勢を変えようと動いて。
「あ」
やっと思い出した。というか、太腿に乗っかってる物が重くて動けなくて
なんだ？と見てやっと思い出した。
そうだったよ・・・。
この人がいるんだった。
このウルサイ音の出所はこの人の電話だ絶対。
「大野さん、起きて下さい。
電話うるさいんですけど」
いつの間にそうなったのか私のお腹の方に顔を向けて寝ている大野さんの肩を優しく揺するも
この人はウンともスンとも言わずスヤスヤ寝ている。
「大野さん？」
もう少し強く揺すっても同じ。
っていうか、電話の相手もしつこいな。
３０秒は軽く経ってる気がするけど。
あれ？ もしかしてアラームなの？
壁の上のほうに掛けてある時計を見れば夜中の２時１８分。
そんな時間にはセットしないか・・・。
でも、普通はこんな時間に電話もしなくない？
・・・芸能人だから私達の普通には当て嵌らないのかな。
にしてもうるさい。
「大野さん、起きて」
もうこうなったら最後の手段。
芸能人だからこれは止めとこうと思ってたけれど、ここまでくるとね？
「でーんーわ。うるさいです」
言いながら、ぺちぺちと頬を叩く。
「んう・・・？」
そうしてやっと寝ぼけ声が上がり、
そこですかさず「電話、うるさいからどうにかして下さい」と耳元で言うと
やっとパチッと目が開けた大野さんが頭を上に向け目が合った。
「ねむり屋さん・・？」
「・・・違います」
ふにゃ、と微笑みながら呼ばれた名字はイントネーションが
完全に『何々屋さん』みたいになってる。
そんな商売してないってさっき言ったのにね。
「眠屋です。大野さん、うるさい電話どうにかして下さい」
一度切れた電話は１０秒もしないうちにまた鳴り始めて、それがもう３回目。
さすがに苛々してくる。
それが声に出てしまったのか、寝惚けていた大野さんがパチンと目を覚ました。
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seiran(プロフ) - nemuさん» nemu様。こんなにご無沙汰にしていたのにまた読んで頂けてとても嬉しいです(T^T)ありがとうございます!! (2021年4月1日 1時) (
レス) id: ca27f5ec67 (このIDを非表示/違反報告)
nemu(プロフ) - seiranさん、ご無沙汰しています。お話更新して頂けて本当に嬉しいです。ありがとうございます！ (2021年3月30日 22時) (レス) id: c40904f8f1 (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - Fu--chanさん» 年単位のご無沙汰での更新でした。こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！ (2021年3月29日 0時) (レス) id: c5223b7e79 (このIDを非表示/違反報告)
Fu--chan(プロフ) - 更新ありがとうございます。 (2021年3月28日 23時) (レス) id: ad6226cb15 (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - nemuさん» こっそりでもいいので(笑)お付き合い頂けたら嬉しいです（＾＾） (2019年3月23日 18時) (レス) id: ace4cd6236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青藍(せいらん)
作成日時：2017年4月13日 9時
