294*エモグミ ページ8
「ルナちゃん、お待たせ」
本を見ている内に、時間は過ぎていったみたいで
いつのまにか、お盆を持ったココさんが側に立っていた
「あ、すみません!勝手に見ちゃって…」
「ふふ、良いんだよ。ほら、ブラックハーブティーを入れたからソファに戻ろうか」
ココさんと一緒にソファに座る
彼は私の向かい側に座り、私にティーカップを出した
ブラックハーブティー
本当に真っ黒なんだけど、その見た目に反してとても飲みやすい
私はカップを手に取り、ふーふーと冷ます
「ふー…ふー…ふー…」
「………」
…なんかココさんにめちゃくちゃ見られてる
彼は左手でカップを持ち、右手で頬杖を着く、それはもう絵になるような素敵なお姿なのですが
だからこそそんなに見つめられると、どうもいたたまれなくなる…
「ココさん?どうかしました?」
問いかけるも、彼はニッコリと笑うだけ
そしてカップを口に当て、静かに傾ける
まぁ…何もないならそれでも良いけど…
「あぁ、ルナちゃん、これも食べて」
彼が出したのは白い皿
そこにはカラフルで様々な形をしたグミが乗っていた
「エモグミと言ってね、第一ビオトープに行く前にハントしてきたんだ。食べると特定の感情が現れやすくなってしまう食材だからあまり好んで食べる人はいないんだけど…でも味は格別で、3つまでなら効果は現れないらしいから是非食べて欲しいな」
「へぇー!エモグミだなんて、名前も可愛いですね!それじゃあいただきます!」
黄色でひし形のエモグミを口の中にポイッと放り込む
ん!レモン味だ!
表面はサクッとした砂糖のコーティング
噛みしめるとモチモチの食感とレモンの良い香り
結構甘いけどハーブティーのおかげで調和している
「おいしぃー!!」
可愛くて、おいしくて…
手が止まらない!
「喜んだくれて良かったよ。他にもいろんな味があるから沢山食べてね」
「はい!」
次はどの種類にしようかなぁ
ルンルンした気分でエモグミたちを見る
「あ、これ可愛い!」
それはピンク色をしたハート型のグミ
パクッと口に入れて噛んでみる
ん?不思議な味…
とても甘いんだけど、なんだろう…
果物でもないし…お花の香り…?
記憶の中から似たような味を探してみても、どれも当てはまらない
「…あ」
うわぁ、夢中になりすぎてハートのエモグミ全部食べちゃった…
何個目だっけ…?
「どうしたの?」
「な、何でもないです!」
ま、まぁ…なんとかなるよね…?
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (8月26日 22時) (レス) @page33 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
零 慈-レイ ジ-(元:零ーレイー)(プロフ) - 私も1から読ませてもらってます!とても与作さんやそのほかのキャラへの愛を感じる作品だなあ、と感心してます・・・。作者さんのペースで良いので、頑張ってくださいね! (2020年12月9日 20時) (レス) id: 7c94df9960 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年9月20日 22時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - 1から見させてもらっています とても面白いです ありがとございます (2020年9月17日 22時) (レス) id: 09e4e6eb84 (このIDを非表示/違反報告)
承太郎の帽子(プロフ) - お久しぶりです!この間にゃんこさんの小説を最初から読んでいったらトリコ熱がまた上がっていきました!!更新遅くても首を長くして待っています! (2020年1月13日 11時) (レス) id: dbaa959796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃんこ | 作成日時:2019年6月29日 13時