私、先輩に振られましたよね？(五条悟) (ページ3)

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七海は自室で本を読んでいると扉の前から声が聞こえた

『けーんーとーくーんーあーそーびーまーしょー』

｢……帰ってください｣

『あーウソウソ！ごめん……ちょっと話聞いてほしいだけ……』

あのいつも明るいAが泣きそうな声をしている事に気付いて部屋に招き入れる

｢どうしました？｣

『悟先輩に好きって言っちゃった…』

彼女の様子からして良い返事では無かったようだ

｢それで、彼は何と？｣

『……後輩としてしかみれないって
分かってたのに、言うつもりじゃなかったのに
つい口から出ちゃってた…』

驚いた、五条さんはAが好きだと思っていたからだ

私が彼女と話すと殺気をこちらに飛ばしてくるあの五条さんがAを振った？
信じられない。無意識だったのか？

｢そうですか……泣いても良いんですよ｣

目に涙をためる彼女にそう言えば泣かないよ、と困った様に言われた

『後輩からその他大勢の女になっちゃった～』

そう言って私のベッドに寝転ぶAは本当に悲しそうに笑った

｢そんな顔で笑うな｣

そう言ってAの目を手で覆ってやれば掌が濡れた

『もぅ、我慢してたのに……』

｢私の前でまで強がらなくていいですよ｣

『け、んと……ありがと……』

暫く泣き続け涙が止まったと思えば、眠りに落ちているA

｢五条さんは何を考えているのやら……｣

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