君と一生分の恋をしました【青】

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私の気持ちを代弁してくれるかの様な雨が降っている。


引きりなしに……ずっと。


傘を持ってない私はずぶ濡れだ。
胸まである髪も制服も何もかもが濡れまくっている。


どうして私なんですか？
何か悪いことしましたか？
ダメなこと……しましたか？


そんな疑問が私の頭のなかを駆け巡った。


？「痛っ」


「……すいません」


誰かにぶつかったようだ。
反射的に謝ってしまう。


その場を離れようとすると腕を捕まれた。


？「遠坂……さん？」


顔を上げるとよくしる人物がいた。


正確に言うと話したことはないが。


「腕……離してください」


？「え……でも」


「良いですから……離してください」


これ以上、この人と一緒に居たくない。


私は腕を振り切って雨の中走って家へ帰った。


私の名前は遠坂A。今年で高校2年生になる。


胸当たりまである薄茶の髪。茶色がかった目。
どこにでも居るような平凡な私。


唯一、私の良いところと言ったら母親譲りのパッチリとした二重と肌の白さだろう。


「ただいま」


誰も居ないのにそうやって言ってしまう私はおかしいのだろうか……？


濡れたままの姿で自室へと向かう。


「お風呂……入るか」


制服からルームウェアに着替え少し落ち着いた。


静かすぎる部屋は嫌だな…と思い適当にテレビをつけ髪を乾かした。


気になるものはなかったが人気だったドラマの再放送があっていたため、そのままにした。


ﾃﾚﾋﾞ「私……◯◯くんが好きなの」


ﾃﾚﾋﾞ「◯◯くん？」


ﾃﾚﾋﾞ「俺も……ずっと好きだった」


ﾃﾚﾋﾞ「え……？」


ﾃﾚﾋﾞ「□□……好きだよ。4年も待たせてごめん」


ﾃﾚﾋﾞ「◯◯くん……」



切なくて泣けるとブームになったドラマだ。


「恋……か」


自慢ではないが何回か告白されたことはある。
でも、そのたびずっと断ってきた。


自分自身が“恋”についてまだ知らないし。
そして、今日改めて言われた気がする。


「私は恋をしてはいけない」っと。


脳内にふっとある人の顔が思い浮かんできた。


そう言えば……今日会ってしまったな。
言いふらしたりしなかったらいいけど。


彼にとってそんなことはないはず。


うん。そう思っておこう。


もし、何か言ってきたら「内緒です」ってお願いしよう。


お腹も空いていなかったため、私はスマホを弄ったあと、すぐに寝た。


今日は色んなことがあって疲れたんだと思う。

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