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遠い上の方から聞こえるギャハハハハという下品な笑い声は私の身の回りに溢れる音のひとつ。
1年ほど前、海辺を1人で歩いていたら何者かにとっつかまって訳もわからぬまま袋詰めされて、気づいたら船の上だった。
その船が海賊船であることはすぐにわかって、私は何人もの女の子をかき集めているであろうことも想像しやすかった。広い船内に多くの女の子たちが呆然としている。
ーー
気が遠くなるほど海の揺れを船底で感じて、毎日に鬱屈としている。これが日常となってしまった。
たまにどこかへ上陸しても鎖に繋がれて少し甲板に出してもらえる程度。たまに風呂の日があるくらいで、普段の食事は微々たるものだし誰も元気でいられる気力がない。
この船が、理想の数の女を揃えたらきっと何処かでまとめて売るんだろう。たまに停泊先で身売りされることもあったようで数人消えることもあるけど女の子はもう船底にひしめき合っている。(売られる子は風呂に念入りに入らせてもらえる。羨ましいけど、羨ましくない)
売られる日も近いだろうななんてお互い思ってて、たまに夜啜り泣く声が響いて寂しい。
でももうこの生活に慣れたせいで固い床で快適になるための工夫も、海賊の食糧をこっそりくすねる秘密の抜け道も、海賊の欲のはけ口にされないようにやり過ごす態度も身につけた。
もともと私は平凡に平和な島で暮らしていたただの村娘で、友達と家族と、そして頼りない幼馴染とのんびり暮らしていたはずだった。
4年前に、幼馴染が帰ってこなくなるまで本当になんの心配もしていなかったのに。
この先、船から解放されるときはきっと奴 隷になるときだ。舌を噛んで自ら命を絶つ勇気もないけれど、もう親にも二度と会えないことがわかって希望なく命を燃やしている。
きっと、ある日を境に行方不明になった幼馴染も私と同じようにこうして海賊のせいでどこかへ連れ去られてしまったんだろうな。この広い海のどこかに。
考える時間ばかり無駄にあるこの生活で、将来を不安に思う中で今でもずっと君のことが心配でたまらない。
海軍になるのが夢だった、コビー。
自分がこんな身になるまで海賊に連れ去られるなんて人生で無縁なことだと思ってたけどきっと君もどこかで辛い思いしてるんだろうな。気弱で、ケンカが弱くて、いじめられてた君だからすごく心配だなぁ。
あぁでも、この先奴 隷になったときはコビーと一緒なら、私が守ってあげるのに。
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えんぴつ(プロフ) - ベルモットさん» 楽しみにしてくださっているなんてとてもありがたいです！ゆっくりですが今後ともよろしくお願いします〜 (2022年11月23日 13時) (
レス) @page10 id: 764e5730fb (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。コビーの夢小説を探していた者なので、見つかってよかったです 。コビーが個人的に好きなキャラなので。次回も楽しみに待っています。 (2022年11月20日 13時) (レス) @page9 id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
えんぴつ(プロフ) - 柚木崎はるかさん» うおおお、お恥ずかしい！本当ですねありがたいご指摘ですありがとうございます！！感想も嬉しいです〜！ (2022年10月25日 20時) (レス) id: 764e5730fb (このIDを非表示/違反報告)
柚木崎はるか(プロフ) - とても、面白いです！続きが楽しみです！多分、誤字なんだとおもいますが、「大丈夫です。きちんと生活のサポートを海岸が手配しますよ。社会復帰は可能です！」のセリフ海岸じゃなくて海軍だとおもいます！ (2022年10月24日 17時) (レス) @page8 id: 56c1ca58cc (このIDを非表示/違反報告)
えんぴつ(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» いやー！嫁子ちゃん。さん…！お久しぶりです嬉しいですううう私も嫁子さんの作品愛してますのでよろしくお願いします😭😭 (2022年10月18日 16時) (レス) @page8 id: 2203b18d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんぴつ | 作成日時：2022年10月18日 5時
