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rdo side










皇「じゃあ…あいつらは前の警察での先輩ってこと?」




ら「多分、そう」






事件処理が終わったあと、屋上で何となくぼーっと夜空を眺めていると皇帝が隣に座ってきた




なんか知ってるなら教えてよ、と言われてこのまま逃げ続ける訳にも行かず彼女の過去を話す






皇「なるほどねー…確かにどうすればいいのか分からん」



ら「本人の意思をまだ聞いてないから、」





俺たちがやってる事は彼女の為になってるのか、なんて考えるとますます思考が絡まって頭が痛くなる



そんな俺の気持ちと同じような心情であろう皇帝も、少しの間言葉を滞らせていた





皇「…結局1週間待つしかないって事ね」



ら「まーそうなるか」





何だかんだいっても署長はやっぱり正しいことを言っていた




何も言わずに隣に坐る皇帝を横目に見ると、何とも言えない複雑そうな表情を浮かべている






ら「…そんなに心配するなんて意外かも」



皇「は?急にめっちゃ失礼な事言うのやめてよ」






これでも優しいって有名なんだからな、と出処も分からない話を堂々と話し始めた






皇「…まぁ、あの子はらだおにとって大切な子でしょ?」





仲間の大切な子は俺達にとっても大切だから、なんて言っているのは自分なのに少し恥ずかしそうにそう呟く皇帝



そんな言葉に少し驚きを感じながらも笑ってしまった





ら「…なにそれ、笑」



皇「そりゃ俺ら黄金世代なんだから!一心同体でしょ」





当たり前かのように話すその様子に何となく嬉しくなる





ら「…ありがと」




皇「うん、任せてよ」





そう言って俺の肩に手を置くと、太陽のように眩しい笑顔を見せながら立ち上がる皇帝



風邪ひかないでよ、と言い残して屋上から出ていった






1人になった屋上で吸い込まれそうなほど真っ暗な夜空を眺める






彼女は、俺からみた皇帝達のような大切な存在と離れてしまったのだろう





もし俺が他の街で闇落ちした彼奴らと再開したら




もし一緒にギャングをしようと誘われたら





俺は警察のままでいることを選ぶだろうか





ら「…わっかんな、」






他の先輩がギャングに行っても、また事件現場で再開して笑いあっているのに




どうしてこんなに彼女には何処にも行かないで欲しいのだろう






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作者名:ごーすと | 作成日時:2025年1月3日 8時

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