156.入浴 ページ6
*
「お風呂沸いてるけど入る？」
「うん」
「なんかよさそうな入浴剤買ってきたんだ〜」
「どんなやつ？」
「んー？身体によさそうなやつ」
「情報少なすぎてなんも伝わってこねえんだけど」
「入ったら分かる！ほらお風呂行こ」
そりゃ入ったら分かるに決まってるし
なんか知らないけどお風呂に連行される。
「脱がないの？」
Aがグイグイ来るのは初めてじゃない。
でも頻繁ではないし、
Aのそういうスイッチみたいなの
突然すぎてよく分かんない。
同じことをしても急に恥ずかしがったり、
そうじゃなかったり。
「なに、今日はそういう気分？」
「え？そういう……？」
既に下着姿のAの腰を抱き寄せる。
「……したいの？」
「ちょ、もう！違う！」
「狙ってんじゃねーのかよ」
「今日は違う！離して」
「今日は、ね……」
今日はどうやら計算でも狙ってるわけでもないらしい。
反応を見るに嘘じゃないと思う。
「その割にもう準備できてるみたいですけどね、ココ」
「っ、それは玲於くんが触るから……！」
「まだ風呂ん中じゃないから文句なしな」
「うぅ……ずるい」
結局Aの言っていた
身体によさそうなやつ、というのは重炭酸の入浴剤で
疲労回復や美容にも効果があるらしい。
「ふぅ……」
「疲れた？」
「……気持ちよかった」
「素直じゃん」
「玲於くんは？」
「疲れた」
「そっちが誘ってきたくせに」
「はぁ？あれはどう考えてもお前が悪いよ」
「なんで！」
「無自覚が一番タチ悪い」
「今日は本当にそういうつもりじゃなかったんだって！新しい入浴剤で久々に一緒にお風呂入るの楽しみだったの！」
そんなこと言われたら何も言い返せなくて
顔を見られてないのをいいことに
ちょっとだけにやけてしまう。
「そっか、楽しみだったか。よかったでちゅね〜」
「子ども扱いしないでよ！同い年なのに！」
「そういやAって誕生日いつ？」
こんだけ一緒にいて彼女の誕生日を知らないなんて
普通は彼氏失格だろうけど
実は今まで聞いたことがなかった。
自己紹介で言うこともないし。
「あれ、教えたことなかったっけ」
「カードにも書いてなかったよね？」
「あーないね、確か星座だけだ。うちのチームは」
実家に行ったときサイン書いてもらったカードも
裏にプロフィールが書いてあるのだが
Aの所属していたところは名前もローマ字表記で
誕生日の記載はなく、星座だけ。
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はな*(プロフ) - Miiiiさん» お話読んでいただいてありがとうございます！今後もそういったネタ挟んでいけたらな…と思っております。引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年11月16日 0時) (
レス) id: 27dc132a0b (このIDを非表示/違反報告)
Miiii(プロフ) - 一気に読みました！面白かったです！キスの予約の所ニヤケ転げました。他にも語りたいけどネタバレになるので黙ります。 (2020年11月14日 12時) (レス) id: 35755ecf0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ge_hana_/
作成日時：2020年11月12日 18時
