144.後盾 ページ44
*
「千夜ちゃんにはこのこと脇山ちゃんに漏らさんようにキツーく言うといたから。変な動きせんように知り合いに見張り頼んどいたし」
「龍友くんって、何者？(笑)」
「たまたま仲良くしてるコが千夜ちゃんとかと親しかったってだけやで？」
「ねぇ！聞いて！今度メンさんと出る番組、脇山ちゃんと一緒なんだけど」
隼とメンさんがスタジオゲストで出演する
バラエティ番組に同じくゲストで
脇山ちゃんが出ることが分かったのだ。
「隼次の仕事まで空きあるでしょ？そこで脇山ちゃんをご飯に誘って引き止めておく」
「よっしゃ、任せて！」
「脇山ちゃんのスケジュールは大丈夫なん？」
「ばっちり！脇山ちゃんのマネージャーと仲良くなったから」
「いつの間に……」
「ほら、任せてって言ったでしょ？(笑)玲於は、Aちゃん連れて隼のとこ向かう。Aちゃんの方はスケジュール大丈夫そう？」
「まあ何とかなると思う。田鍋選手か智哉さんあたりに頼めば」
「じゃあ決まりやな」
「なぁーなんか楽しそうやん。俺らにも教えろやずるいぞ」
今回のことは結局メンバー全員と
マネージャーにまで伝えることになってしまい
大丈夫なのか……と思ったけど
マネージャーも協力してくれることに。
2週間後にある収録の後、隼が脇山ちゃんを食事に誘う。
脇山ちゃんのスケジュールは
亜嵐くんの手によって押さえ済み。
隼が時間稼ぎをしてくれている間に
俺は仕事終わりのAを連れ去り、隼たちの元へ。
隼はそのまま次の現場へ行かせて、
俺は脇山ちゃんに今回のことを認めさせる。
これが今回決行する作戦の全容だ。
「なんか……いいのかな？」
「いいんだって！もしかして……実はAちゃんのことどうでもいいの？」
「そんなことない」
「素直じゃないよね(笑)まあ周りにいる俺らのほうが分かってるよ。Aちゃん、ちゃんと玲於のとこに戻ってきてくれるといいね」
「……うん」
2週間後に向けて、その日Aがどうしてるか
田鍋選手に連絡して探りを入れてもらうと
ちょうど田鍋選手のチームに来る日らしく、
仕事終わりのAを引き止めておいてもらうことにした。
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作者名：はな* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ge_hana_/
作成日時：2020年10月17日 7時
