彼女からキスを盗む方法 Ⅲ【Reo】 (ページ24)

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124.計算ページ24

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まあ最初から本気で怒ってないのは見え見えだったけど……
さのさんは優しいので筋肉触らせてあげます。

「満足した？寒いからもういい？」

「ふふ、うん。やっぱり玲於くんが一番かっこいいよ。すき」

「そんな言われてもなんも出ねえけど」

「別に何か欲しいわけじゃないし。強いていうと玲於くんが欲しい」

「……誘ってんの？さっきから」

「んふ」

この子、天然なフリして確信犯なんじゃ……？

「……れお？」

「あーもう……」

首を傾げて大きい瞳で顔を覗き込まれたらもう……ね？

狙ってやってるのかとかどうでもよくなってしまって
そのまま唇を重ねた。

「もっと触って……？」

たまに恥ずかしがってるけど
いつもこういう時は積極的になるから
結構好きなんだろうなって思ったり。

そして初めてキスできてから
もう1年経つんだなって懐かしく感じる。

「……計算なの？」

「何が？」

「何が？じゃねーわ。ぜってー分かってんじゃん」

「ふふ、嫌だった？」

「別に嫌ではないけど……なに、そうやってみんな誘ってんの？」

「何言って……！そんなわけないし！玲於くんにだけ！」

「へぇ……」

「玲於くんとじゃないと気持ちよくないし！…………あ……」

「……っふ、今更どこを恥ずかしがってんの？(笑)」

やっぱりちょっと抜けてんのかな
かわいいので最終的に許せてしまう。甘い。

「……もっと気持ちよくして？」

「もうその手には乗らねえよ」

「ほら、玲於くんにしかできないから……お願い」

「今言ったこと聞いてた？」

「……ごめん」

「ふは、嘘だって」

「……っやだ……もー……」

「こっち向いてくんないと気持ちよくしてやれないんですけどね」

「ずるい……かっこいい……」

「ずるいのはどっちだか」

そうしていつものようにお風呂に入って、
髪を乾かし合って一緒に寝る。

とても幸せだったし、
ずっとこうして幸せな時間を重ねていけると思っていた。

*