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『今日は寄り道するから』




武市にはもう行き先は伝えてあり、Aは特に興味を示さず頷いた。

辿り着いたデパートをキョロキョロと物珍しそうには見るも、俺の横をピッタリと一定の距離を保ったまま歩く。




『……おい、おもちゃ売ってんぞ』




我ながら白々しかったかもしれないが、俺がおもちゃ屋に入れば共についてくる。そしてAが何を見ているのか気にしながら歩いた。



しかし彼女はただ真っ直ぐ前を見ているだけ。

横に売られているおもちゃには一切目をくれず、むしろ「なんでここにいるんだろう」みたいな顔をしているような気がしてしまう。




たが、不意にAは顔を横に向けた。俺もそれにつられて同じ方を見るも、居たのは母親と父親と子供の姿だ。


子供はおもちゃを両親に強請り、彼らは困ったように顔を見合わせるも結局商品を手に取る。



恐らくAは物が欲しいわけではない。本当に欲しいのはおもちゃでも甘い菓子でもなくて、親なのだろうか。




『パパだっこしてー!』




おもちゃを買ってもらい満足そうな顔をしている子供は、父親の正面に立ち手を伸ばす。

父親は子供の脇の下に手を入れ、ひょいっと簡単に持ち上げた。




俺はAへ腕を伸ばすも結局触れられず、だらしなく身体の横にくっついている。

本当に抱き上げて欲しいのは、きっと本物の父親なのだ。

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 吉田松陽   
作品ジャンル:アニメ
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - 昔の自分と比べてしまいました。あなたの作品がとても好きです。この作品に出会えたこと、心から感謝しています。涙を拭きながら、読み進めようと思います。 (2019年1月27日 16時) (レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - こんにちは、コメント読んでいただけているかどうか…でも、もしよんでくださるなら。わたしは、ハルさんの作品に心底惚れています。自分の書きたいものをえがくことって素晴らしいと思うんですよね!だから、周りの意見に惑わされず「ハルさんの作品」を待ってます (2018年5月2日 0時) (レス) id: a53110be97 (このIDを非表示/違反報告)
kaya(プロフ) - 今更...な感じがしますけど、コメント失礼します。私、この作品読みながらずっと泣いちゃってました。素晴らしい作品だと思います。何回読んでも飽きないですね!感動しました。 (2018年4月2日 22時) (レス) id: 504932b45f (このIDを非表示/違反報告)
ハル@六月に一時帰還予定(プロフ) - みなさんコメントありがとうございます〜( ; ; ) お一人お一人にご返信をしたいのですが、下の方のコメントが消えてしまいそうなので割愛させていただきます( ; ; )無念……。沢山の励ましのコメントを胸にこれからも頑張って行きますので、応援お願いします!! (2018年2月1日 17時) (レス) id: 9ebc1e1d82 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - 心に響きました。恋愛要素など無くとも、人を感動させられる小説は素晴らしいと思います。これからも頑張ってください。応援しています! (2018年1月12日 20時) (レス) id: acfcc66616 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory  
作成日時:2017年10月6日 18時

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