page165 鋭い瞳 ページ25
ーコウジsideー
「んで、何があったんだよ？」
珍しく怖い顔をしたカヅキがこちらをじっと見つめている。寮についてから、ヒロはAの看病、カヅキとコウジは自室で話し合うことになった。
コウジ「わからない…最近いとちゃんとは会ってないし…。」
こんなことになってしまったのは、おそらく自分が原因なのだろう。しかし、何故いとはコウジではなくAに腹を立てていたのか分からなかった。
カヅキ「会えてないから怒ってるのか？」
コウジ「そんなことで怒る子じゃないよ。」
じゃあなんだよ、と小さく呟いたカヅキはうつむいて考え始めた。コウジも必死に頭を捻る。
やはり会えていないことか、それとも違う理由か…。あれこれ考えている時、ふと、いとの言葉がよぎった。
「「この泥棒猫っ！！」」
泥棒猫……？
コウジ「あ、もしかして…」
口を開くと、カヅキも顔をあげた。
コウジ「僕とAちゃんが出掛けてたのを見ていた、とか…？」
カヅキ「それじゃねーか？」
彼は少々呆れ気味に答えた。
カヅキ「てか、なんでコウジってバレるんだ？変装してただろ。」
コウジ「いとちゃん、僕の変装見慣れてるからかも…。」
あー…と同時にため息をついた。男女が2人で出掛けていたら、浮気を疑われて当然だ。
カヅキ「とりあえず、それちゃんと説明しないとな。さすがにすぐにって訳にはいかねーだろうし…時間おいて連絡してやれよ。」
コウジ「うん、そうだね。ごめんねカヅキ、僕のせいで大事になっちゃって…。」
カヅキ「平気だよ、俺なんかよりAに…あ、そういやA大丈夫かな。ちょっと様子見に行ってみるか。」
彼女はあれからずっと眠ったままらしい。平手打ちだけであの状態にはならない。きっとなにか思い出したのだろう。
コウジ「僕も行くよ。心配だし…。」
そう言うと、ドアノブに手をかけた状態のカヅキが急に振り返った。
カヅキ「コウジ、お前……。」
何か言いかけて、彼は言葉を飲み込んだ。
なんでもないと言いながらドアを開け、部屋から出ようとしたカヅキの背中に
「え、何？どうしたの？」
と問いかけると、こちらを見ることもしないまま廊下に消えていってしまった。
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kiko(プロフ) - コノミさん» コノミさん、いつも読んでくださりありがとうございます！本当ですか！とても嬉しいです励みになりますｯｯどうぞこれからもよろしくお願いしますね♪ (2020年4月9日 18時) (
レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
コノミ(プロフ) - めちゃくちゃずっと読んでてめちゃ胸キュンします！！このシリーズは大好きなので 頑張ってください！ (2020年4月9日 0時) (レス) id: c314281d85 (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - えぃかさん» えぃかさん、読んでいただきありがとうございます！好みｯｯとても嬉しい褒め言葉です……まだまだ下手な文章ですがこれからも見ていただけると嬉しいです♪ (2020年2月11日 2時) (レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
えぃか(プロフ) - めっちゃ好みの小説です！！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！！ (2020年2月11日 1時) (レス) id: 12b917d369 (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - いちごみるくさん» いちごみるくさん読んで頂きありがとうございます！そう言ってもらえて光栄です……(><)嬉しいです頑張ります！ (2020年1月13日 14時) (レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiko | 作成日時：2019年3月24日 2時
