page34 ブレードの秘密 ページ35
翌日、Aはレッスン室に向かった。もちろん時間は夜なのだが。
扉を開けると、リンクには練習を続ける速水ヒロの姿があった。自分の練習の後に、Aのレッスンをしてくれる約束だ。
様子を見計らって声をかける。
A「あの、ヒロさん………」
ヒロ「ああ!ごめんごめん。ちょっと待ってね。」
ヒロはタオルで汗をぬぐい、いつも通りの爽やかな笑顔をむける。
ヒロ「じゃあ、始めよっか。」
リンクにあがると、やはり最初はバランスが崩れる。ここの上でよく踊れたなと毎回思うが、自然とジャンプまで出来てしまうのが不思議だ。
ヒロ「君は、プリズムの煌めきを知らないのかい?」
突然ヒロに問われ、顔をあげる。
A「プリズムの…煌めき………」
ヒロ「知らないみたいだね。今君がぐらついてるのは、煌めきが足りないからさ。」
え?いや、氷の上だからじゃなくて…?
ヒロ「プリズムショーは、スケート靴じゃなくてもできるんだよ。」
A「え!?」
今までのこの特訓は何だったんだ…それならわざわざリンクでやらなくても良かったのに。
ヒロ「アハハ!驚いてるね、ごめんごめん。基本はフィギュアスケートの形だから、氷の上でやった方が効果的だと思ってね。」
ええええ………
ヒロ「そのブレード、なくてもできるよ。運動靴でやってみる?」
A「あ、はいそうしま………」
ヒロ「なーんてね。」
今度はなんなんだと思いながら、話をきく。
ヒロ「今は無理だよ。さっきも言ったけど、煌めきが足りない。ブレードは、プリズムの煌めきによって現れるから。」
A「!?な………」
それって、現れる保証はないってこと!?
ヒロ「氷上じゃなくても、強く滑りたいと願えば、どこでも滑ることが出来るのさ。まぁ、今度やってみよう。」
A「はぁ………わかりました…。(外でもプリズムショーが出来る…ってことか…)」
果たして本当にその煌めきとやらで、シューズのブレードが現れるのだろうか。
今回の話ばかりは、半信半疑で聞いていた。
もしかしたらヒロのジョークかもしれない………
レッスンが終わり、廊下を歩いているとどこからか声が聞こえた。
「………」
「………?」
遠くて内容は聞こえなかったが、この声は…
A「………誰…?」
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kiko(プロフ) - モモガッパさん» そうなんです!そうなんです!楽しみすぎます♪ありがとうございます〜!そう言ってもらえて光栄です(*^-^*)ヒロ様は永遠の王子様ですよぉ〜w (2018年6月15日 20時) (レス) id: c99f7c1494 (このIDを非表示/違反報告)
モモガッパ - 2019の春にキンプリアニメ化&映画化決定しましたね!!この作品とても面白いです!kikoさんはヒロ様が好きなんですね私も大好きです(*^^*) (2018年6月15日 20時) (レス) id: 18a2c7164a (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - kikoさん» そうなんですね!絶対見にいきますありがとうございます! (2018年6月13日 3時) (レス) id: 142f5ad86d (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - しろさん» ありがとうございます!キンプリ大好きですよ♪また映画やるみたいなので早く見たいです…!w (2018年6月11日 22時) (レス) id: c99f7c1494 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - キンプリが好きな方がまだいて嬉しいです!面白いです (2018年6月11日 19時) (レス) id: 142f5ad86d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiko | 作成日時:2018年5月23日 2時