スターダスト・ノスタルジア 【N.R】

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「てかさー、花束って…やっぱ重かったかな……」

「…あげたの？」

「誕生日だったから…アイツの……」




手の甲で口を隠して、
やべ。今更恥ずかしくなってきた。とかブツブツ言ってる。
耳が超真っ赤。



いつもクールで落ち着いてる永瀬くんが

こんなにコロコロ表情を変えるなんて。


目が合って、こっち見んな！とか。

…ああ、永瀬くんて
こんなに可愛らしい人だったのか。




「心愛は、花とか嫌？重い？迷惑？」

「…私は、私は……別に…平気、かな」

「ほんま？！……あ、また関西弁出てもうた」

「ふふ、気にしなくていいよ」

「そ？けど、まー、ちょっと元気でた。ちなみに向日葵とかにしたんだけど…バラとかの方がよかった？」

「それは完全に好みだからなー…。なんとも言えないけど、プレゼント貰えるってだけで嬉しいはずだし気持ちは伝わってんじゃないかな」

「だといいなー…」



ハッとする。

私。
なに、相談とか乗ってんだろう。

軽く落ち込む。
しかも、永瀬くんは私なんかこれっぽっちも興味無いってことが尚更わかってしまった。

けど、あんな風に頼られて
断れなかったのも事実で。
頼られてるだけ、まだ私は他の人より、永瀬くんの中で特別な存在なのかもしれないなんて思っちゃったり。


気持ちが、矛盾してる。


思い切って、いっそのこと
全部聞き出してしまおうか？

そんなに永瀬くんのこと、トリコにさせる女の子って、どんな子なわけ？



「どんな子？」

「とりあえずバカでアホで鈍臭くて？無防備でまるで危機感が無いし、すっげー単純」



フッて鼻で笑ってる。
それから思い出し笑い？くくく、って喉を鳴らす。

……なんか、想像と違う。
もっと完璧な子かと思ってたのに。
はっきり言って、ひどい言い草じゃない？
永瀬くん、そういう子がタイプなの？

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