11:Carina ページ12
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「星奈ちゃん、知り合いが呼んでるよ」
「え？」
キッチンの方で雑談していると前に立っていた先輩が奥まで来て私を呼んだ。
先輩はニヤニヤして「超イケメン！」なんて言うから、私にイケメンの知り合いなんて小芭内だけだなと思いながらレジに行く。
「…っ不死川君！」
「ごめんなァ、呼んだりして」
「ううん、全然…」
思いもよらなかった。
だって不死川君毎週水曜日しか来なかったし、飲みに行くって言ってたのに…。
今日は帽子もマスクもしてないから、今朝会ったばかりの整った顔が私を見つめてる。
「…飲み会、行くんだよね？」
「行かねェ」
「え、でも宇随君も……。女の子も、待ってるよ」
ばか、私ってば、やきもち妬いたみたいな言い方…。
不死川君は私の彼氏でもないのに。
訂正しようと、何を言おうか迷ってると不死川君が口を開いた。
「来ねぇから、」
「…うん？」
「星奈が来ないから、行かねェ」
じっと私を見つめながら、私の様子を伺っている。
不死川君は、一体何がしたいのかわからない。
私の反応を見て楽しんでるの？
そんな事言われたら勘違いするに決まってるよ。
「…今日何時に終わる？」
「えっと…一応21時だけど多分早く上がると思う」
「分かった」
「…？」
それだけ言うと、不死川君は「邪魔したァ」とお店を出て行く。
……えっ何の為にお店に来たの？ 分かんない…。
しかも今日マスクしてなかったから…こんな所大学の女の子に見られてたら私命ないかも。
「星奈ちゃんあのイケメン誰？ 彼氏？」
「ち、違いますよ…！」
「でも何時上がりか聞かれてたじゃん！」
「本当に何もないですっ！」
茶化す先輩を流したら、そのあとは何事も無く終わりまで時間が流れた。
今日はお客さんが少ない。
20時を回った頃、店長から「星奈ちゃん」と呼ばれた。
「今日はもう上がろうか！」
「いいんですか？」
「うん。あと閉めるだけだから」
「了解です！ お疲れ様です」
１時間も早く上がれる事に嬉しくなって、勢いよく敬礼して休憩室に入っていった。
携帯をチェックしてから私服に着替える。
特に何の連絡も来てなかったから携帯を閉じて裏口の扉を開けた。
「――…星奈ァ」
裏口を開けた時、どこからか私を呼ぶ声がした。
思わずびくりと肩を震わせて、開けた扉の奥を覗く。
「……っ！ し、不死川君…！？」
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おそらまめ(プロフ) - kさん» k様、過去作品にもいくつか触れて頂いているようで、とても嬉しいです。天才だなんて恐れ多いお言葉です……でも嬉しいです。k様が読みたくなるような作品を今後も作っていければと思っております。ありがとうございます(^^) (6月16日 2時) (
レス) id: bb8d3426f9 (このIDを非表示/違反報告)
k - まさかこの作品がおそらまめさんだったなんて、、、この作品もすごい素敵です！！！！おそらまめさんは天才ですか？？ (6月15日 22時) (レス) @page50 id: 5d2f3eba17 (このIDを非表示/違反報告)
yukino(プロフ) - この作品もとても面白いです！！！！ 実弥さん最高です！！ こんな面白い作品を書けるなんて尊敬します！！ (2022年1月17日 19時) (レス) id: b465ac1425 (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ(プロフ) - 美桜さん» 美桜様、ありがとうございます(^^)もう作者の実弥シリーズの作品だけでそれこそ短編集出せそうですよね（笑）そんな…嬉しい事を言って下さって…。懐かしいキャンパスライフの日々、思い出しますね…！ (2020年11月27日 9時) (レス) id: 77433e9bba (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - ううう、こちらも名作！本出してください！即買します！何回も読み返して、キャンパスライフを思い出してます(^-^) (2020年11月26日 12時) (レス) id: a2ac9ececf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おそらまめ
| 作成日時：2020年3月27日 0時
