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其ノ漆拾捌 ページ35

Noside

「樋口ちゃんは、何か勘違いをしてるよ。
私は、そんなに出来た人間じゃない。
今回の件も、阻止しようと思えば出来たし……
龍くんの傍を離れたは、樋口ちゃんに顔を見られたく無かったからだし……
樋口ちゃんの為って云って動かなかったのも、龍くんと会わないようにする為の口実……
結局は、全部自分の為なんだよ。
私は、あくまでもマフィア首領補佐……
どんなに頑張ったって、善人にはなれない。」

何時に無く弱気なAを見て、樋口は辛そうに顔を歪めた。

「……何で、先輩と会いたく無かったんですか?」

「だって、私は龍くんの事置き去りにしたんだよ?
龍くんに合わせる顔が無くて……」

樋口は、それを聞いて首を傾げた。

「顔を隠してるのに、合わせる顔も何も無いじゃないですか。」

「そーいう問題じゃ無くて、気持ちの問題なんだよ。」

Aは静かに溜息をつく。

「……大丈夫だと思いますよ。
芥川先輩は、Aさんの事……
ちゃんと判ってると思います。
だって、先輩はAさんの相棒なんですから!」

何故か自慢気に話す樋口を見て、Aは呆気にとられ、暫く黙っていた。

そして、

「ふふっ……ふふふっ。」

堪えきれないといった感じで、笑いはじめた。

樋口は、Aが何故笑っているのか判らず、ぽかんとする。

「ふふふっ……有難うね、樋口ちゃん。
あーあ!私、何にそんな悩んでたんだろ?
……何か大丈夫な気がして来た。」

「は、はい……それは良かった、です?」

「何で疑問形なの?」

「あっ、いえ、別に意味があった訳じゃ……」

「ふふふっ……そんな焦る必要は無いよ。
……私、ちゃんと龍くんと話してみる。」

「はい、それが良いと思います。」

「それにしても……
今回の件で、樋口ちゃんには嫌われちゃうと思ってたのに。
なんか、元気づけられちゃった。
本当に有難う。それと、ごめんね。」

「私の方こそ、すみませんでした。
随分と酷くあたってしまって……」

「お互いに謝ったし、おあいこ……って事で良い?」

「はい!」

「それじゃあ、今回の話はこれでおしまい!
もう夜も遅いし、部屋に戻りなよ。」

「はい、それでは。」

「うん、またね。」

こうして、樋口は、Aの部屋を後にした。



樋口が自室に戻った頃、Aの部屋に新たな人物が訪れていた。

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舞花 ひめ(プロフ) - るぅとさん» 有難う御座います!そう云って頂けると私も頑張れます!これからも応援、宜しくお願い致します。 (2019年8月22日 7時) (レス) id: 6d7eb9b273 (このIDを非表示/違反報告)
るぅと(プロフ) - 更新お疲れ様です!! ご自分のペースでいいので頑張ってくださいっ (2019年8月18日 22時) (レス) id: 4ba8ceef5d (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - いずなさん» 有難う御座います!楽しみにして下さってる皆様の為にも、引き続き頑張って行きますので、これからも宜しく御願い致します。 (2019年7月8日 6時) (レス) id: 052a536090 (このIDを非表示/違反報告)
いずな - この物語面白いです!忙しいと思いますが更新頑張ってください!続き楽しみに待っています (2019年7月6日 2時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います!更新頻度が落ちないよう努力していくので、これからも応援、宜しく御願い致します。 (2019年6月1日 18時) (レス) id: 90e19b9523 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞花 ひめ | 作成日時:2019年6月1日 8時

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