No.6 ページ7
話の意図が掴めないのか、首を傾げる照史くんを無視して、俺は一方的に自分の気持ちを吐き出した。
「大切な子、守れんくて。
もうこれ以上そんな思いしたくなくて
逃げて逃げて、今も逃げてる。
どうにかしなあかんって分かってるけど、
どうしたらええか分からんねん」
浮かんでいたともの笑顔がゆらゆらと揺れる。
傍に居ることを手放したくせに、
諦められない自分がいる。
橙「しげは、よっぽど"とも"が大事やねんなぁ」
しみじみとそう頷く照史くんに返事をしないまま、
無言の時間が流れる。
さっきまでぺちゃくちゃと話していた
2人とは思えないほどの静けさ。
ただ、それほどの焦りを感じていないことが
相性と呼べるのかもしれない。
大事かと聞かれれば1も2もなく頷くけど、
それだけで片付けられるほどの重量でもない。
冷たくて、重くて、切なくて、苦しい。
言い様のない感情が、
いつまでたっても喉元にこびり付いて
離れてくれない。
そこからまた数分。
長いようで短いような時間が経ってから、
おもむろに照史くんが手を叩いた。
まるで何か名案を思いついたかのような
その仕草に今度は俺が首を傾げると、
にまーっと笑って俺に1つの提案を持ちかけた。
橙「強くなって、逃げずに、堂々と、
"とも"と向き合いたいってことやろ、しげは」
「まあ、願望やけどな」
橙「それやったらさぁ、」
新しい玩具を見つけた子どものように、
宝箱を開けようとする冒険者のように、
照史くんは双眼を輝かせたまま三日月にした。
橙「俺のチームに入らへん？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1004人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハチミツ(プロフ) - かこさん» ご感想ありがとうございます。返信が遅くなってしまい、申し訳ありません…。そう言っていただけると、書くモチベに繋がります！低浮上ですが、今後もよろしくお願いします！ (2021年6月10日 8時) (
レス) id: 35042e2505 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - お久しぶりです（ ; ; ）この作品大好きなので更新再開してくださって本当に嬉しいです！ありがとうございます（ ; ; ） (2021年3月3日 15時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！！！！！ (2020年2月25日 23時) (レス) id: e4df3d7976 (このIDを非表示/違反報告)
( ^ω^ ) - stand by me めちゃめちゃ好きです！番外編がみれてとても嬉しいです！楽しみにしてますね！ (2018年9月21日 14時) (レス) id: 24ab54fcbd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハチミツ
| 作成日時：2018年9月21日 2時
