37 ページ37
・
北斗からそんなふうに思われてるなんて思ってもみなかった。
だから多分今の私、すっごく動揺してる。
｢でも、私大我くんのことが……｣
上手く言葉が出てこない。
こういう時はどんな言葉をかければいいんだろう。
恋愛偏差値ゼロの私には分かるはずもなく。
……もっと恋愛してくれば良かった。
｢1ミリでもさ、俺が入れる隙はない？｣
｢っ……｣
北斗が苦しそうな顔で笑うから、何も言えなかった。
胸が痛いや。
｢困らせてごめんね。でもAちゃんのこと
好きなのは本当だから。それだけ知ってくれたら
俺は嬉しいかな｣
｢うん、わかった｣
ありがとう、と頭をぽんぽんされる。
人から向けられる好意に応えられないのって
こんなに苦しいんだ。
｢あと、これからアピールしまくるからよろしく｣
｢えっ｣
｢俺まだ別に諦めたわけじゃないから｣
そう言って私の反応を楽しむように笑う。
胸はドキドキで壊れそうだった。
｢ねぇ、なんでそんなに想ってくれるの？｣
北斗がどうして私を好きになってくれるような
出来事は思い当たらない。
現に今まで北斗の好意に気づかなかったわけだし。
理由が知りたかった。
北斗は何か考え込んでいる。
｢んー、今はまだ秘密。いつか言うべき時が来たら言うよ｣
｢そっか……｣
｢なんか腑に落ちてない感じ？｣
｢いや、そんなわけじゃないんだけど……なんで
私なんかを好きになってくれたのかなーって
思って。かわいい子なんていっぱいいるし｣
俯いていると、頬を手で挟まれて顔を上げられた。
必然的に北斗と視線が合う。
｢Aちゃんだから好きになったの｣
胸がきゅっとなる。
北斗の瞳に映る私は今どんな顔をしていますか？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 835人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すず(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます!!ぜひきゅんきゅんしちゃってください笑これからも楽しんでいただけるように頑張ります！ (2021年3月9日 22時) (
レス) id: 9dcddaef74 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - いつもキュンキュンしながら読ませてもらっています！続きめちゃめちゃ気になります。これからも頑張ってください。 (2021年3月9日 14時) (レス) id: eca9d0649e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すず | 作成日時：2020年12月20日 13時
