クリスマスソング 4. ページ10
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｢…玉森くん。｣
玉森くんの気持ちは素直に嬉しかった。
正直、一人になりたかったけどやっぱり辛い。
誰かの愛情が欲しいって思ってしまう。
でも、
｢ごめん、まだそんな気になれないから…。｣
じゃあと言って無理やり電話を切った。
｢…はぁ。｣
寒い夜。
クリスマスイブはとても寒かった。
｢…好きだったよ。｣
お酒を飲みながら、思い出に浸って、泣いた。
するとまた、玉森くんからの電話。
｢…どうしよ。｣
鳴り止まない電話。
仕方なく、また出ることにした。
｢…もしもし。｣
すると、
玉｢…よかった、でた！
今日だけでいいから、俺の言うこと聞いて？
本当今日だけでいいから…
今さミツ…｣
ピンポーン
玉森くんと話している時、私のマンションの呼び鈴がなった。
…こんな時間に？
｢ごめん、今誰かきたみたい…｣
玉｢…！！
絶対出ないで？お願いっ。
無視して…｣
焦って声が大きくなる玉森くん。
｢なんで？
でも、ずっとなってるからちょっと様子見てくる。
このままでも怖いし。｣
私は恐る恐る扉の方へ行った。
玉｢お願い！
でないでっ、お願い！｣
｢出ないよ。
でも怖いじゃん…ちょっと見てくるだけだよ。｣
玉｢そういうのじゃないんだよ…
無視してよっ｣
なんで彼がこんなに言うのか全くわからなかった。
テレビモニターを見た。
そしたら、
｢…ミツ｣
扉の前にはミツがいた。
｢…なんで。｣
そして、モニター越しで私の目を見るようにして
"好きだ"
そういった。
私がいるかなんてわかんないはずなのに。
はっきり目が合って、言われてる気がした。
｢…うっ、う｣
玉｢…A？
ミツだったでしょ。｣
｢うんっ…｣
玉｢これで最後だよ。
…俺を選んでくれるなら無視して。
ミツを選ぶんならそばに行ってあげて？｣
玉森くんは優しい。
私が自分を選ばないってわかっててこうやって言うから。
わたしが選びやすいようにてくれてるんだ。
｢…ごめんねっ。｣
私は電話を切って、外へ向かった。
玄関の前にはもう誰もいなかった。
辺りを見渡しても、誰もいない。
…遅かった。
すると、
後ろからふわっと抱きつかれた。
｢…ミツ｣
北｢…｣
何も話さない彼。
この状況どうすればいいんだろう。
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作者名：yun
| 作成日時：2017年12月16日 8時
