いつだってそばにいて (ページ16)

今日:96 hit、昨日:28 hit、合計:526,444 hit

3 ページ16

・

それでも、

「よく来れたね、偉い偉い。」

って紫耀の頭を撫でてくれる笑顔は最高に眩しい。

「よしよし、泣いてたらカッコイイお顔台無しだよ～」

紫耀の涙を拭ってくれる手を、紫耀が振り払わないのは、それだけ紫耀が信頼してる証拠で。

「すみません、朝からグズグズしちゃって、不安定な感じなんで、迷惑かけるかもしんないです、」

「いえいえ、連れて来てくれただけでありがたいです。大変でしたよね？」

え？多分俺とあんま歳変わんないよね？なんでこんなに気が遣えるんだ。

「ほら紫耀、パパとバイバイしよう。」

健人先生がカチャッと紫耀のシートベルトを外して、通学カバンを持ってくれて、優しく手を伸ばすと、紫耀もゆっくりではあるけど、その手をキュッと掴んだ。

ヨイショって車から降りた紫耀に、

「じゃあね、紫耀。学校頑張ってな？」

「ほら、バイバイって。お仕事、いってらっしゃい。紫耀のことは任せてもらって、大丈夫です！」

「フハ、ありがとうございます笑今日もよろしくお願いします。」

本当に、いい先生だと思う。悔しいくらいに。

健人先生の手を握りながら校舎まで入ってった紫耀の背中を見送ったら、仕事場へ直行した。

.