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先輩に買ってもらったアイスを手にアパートに向かっていると、慎太郎からメッセージがきていた。『え、体調悪いの？』『大丈夫？』『俺行かない方がいいよね？』とかもう慎太郎の優しさがでまくりのやつ。それに紛れて『A、体調悪くなったの？』って北斗からのメッセージも。
「慎太郎、忘れてました」
「お前落ち着いたなら呼べば。…一人でいるよりマシじゃない？うるさそうだけど、」
「………そうですね」
もう大丈夫だよ、とアパートの位置情報を送ると即既読がついて『なんかいる？』ってメッセージ。慎太郎まじでやさしい。
「京本先輩、ここで大丈夫です。迷惑かけちゃってすみません。」
意外にも優しかった先輩にお礼を言うと、「は？俺のアイス」って袋を持ったままの私の手をじっとみつめる。ん？私と慎太郎の分って思ってふたつ買ってもらったアイス、ですよ。これ
「……慎太郎と私の分、」「は？」
有無を言わせない先輩、どうやら1つは自分の分という事らしい。おずおずと袋から1つアイスをとって渡そうとすると袋ごとアイスをとられた。…ひえ。やっぱりこわい。
「Aんちここのアパート？」
「あ、はい。2階の角、ですね」
「ふーん。」
部屋を確認してからすぐに階段を上がり、私の部屋まで一直線。「アイス食うからあけて」…高いアイスは一緒に食べるために買ったらしい。…なんだそれ
「……アイス返しましょうか？」「俺ん家こっから30分はかかんの。」
アイスが溶けるだろ、ばかって言われて渋々ドアを開けた。主の私よりも早く靴を脱いで、1つしかない座椅子に座ってアイスを食べ始める。
「うま。なにこれ」
「先輩、本当にすごいですね…」
「なにが？食べろよ、Aも」
隣に座るように促され、腰をおろす。口に運んだアイスは甘くて美味しい。「うま…」つい、口に出すと「だろ？なにこれ、コンビニすごすぎ」って感動してる京本先輩。ほんのちょっとだけ可愛く見えた。
「…あ、北斗に返信してなかった」
独り言のつもりで呟いた言葉に京本先輩は反応した。「べつによくない？」って。返答なんて求めてなかったのに。
「松村だっけ？…もうやめれば？」
「やめるも、なにも。」
「勝ち目ないじゃん、完全に両思いでしょ。あれ」
またグリグリと傷口を抉る先輩、アイスなんかじゃたりないですよ。それ。
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らっとる - 初めてコメントします！まめこさんの作品が大好きでどれも何度も読み返しています♪中でも今回の無題とーーっても好きです！1日に何回も更新されてないかな?と覗きにきては読み返してます☺︎更新楽しみにしてます！応援してます♪ (2021年11月4日 18時) (
レス) id: cbd38ba105 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - 初めてコメントします！凄く面白いです！ニヤニヤしてしまいましたー＾＾今後の展開が気になりすぎるっ！！！更新楽しみにしております！作者様のペースで頑張って下さい！応援しております (2021年10月1日 0時) (レス) @page15 id: 8a3780e77b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2021年8月22日 14時
