ログ36 ページ37
莉犬side
る「ころちゃんだけあだ名呼びずるいよね」
莉「うん。しかもお姉さんのこと呼び捨てだし」
る「……僕達も頑張ってみる?」
莉「そうしよ。」
そんな会話をしたのが、ついさっきの話なのだが。
『じゃ、ミルフィーユ鍋作りましょー。』
いつものことながら真顔で腕まくりをするAを
ぼけーっと見つめる。
莉「俺、料理苦手……」
言っちゃ悪いけど、家庭科の成績は毎年必ず悪い。
この前なんてバレンタインチョコ作ろうとしたらなぜか溶かす段階でチョコが焦げた。
……俺、料理できなさすぎじゃね?
俺の顔が強ばるのと同時に、
るぅとくんも微妙な顔つきになる。
るぅとくんは比較的料理してる方だけど、さすがに俺の料理の腕前をしってるだけあってあいつにも多少の不安があるようだ。
そんなことはお構い無しにAは淡々と材料を準備し始める。
『るぅとさんはお肉切ってもらえますか?
莉犬さんは私と一緒にお野菜切りましょー。』
未だに莉犬さん呼びはちょっとな。笑
そろそろ心を開いて欲しいんだけど、
まだまだ先になりそう、か。
る「了解です!!」
莉「うん!!」
るぅとくんも同じことを思っていたのか少しだけ寂しそうな顔をしていた。
『? じゃあ始めましょうか。』
さっそく野菜を切り始める。が、
莉「むずかしい〜」
やっぱり上手に切れない。
すると後ろから包丁を持つ手と、
野菜を持つ手を上から包み込むように握られる。
莉「ふぇ!?」
『コツさえ掴めば簡単。』
どうやらAは、野菜の切り方を教えようとしてくれているらしい。
それでも見方によっては抱きつかれている状態というのも事実で。
俺はどんどん冷や汗が流れる。
近い近い近い!
いくら花鈴のお姉さんでも女の子には変わりないし、平然なんて保ってられない。
『こんな感じでわかりました?』
莉「は、ははは、はい!」
『ラップみたいだね。』
面白そうな目で見てくるAからパッと離れ、手の甲で顔を隠す。
その後はとにかく黙々と野菜を切った。
教えてもらったように、丁寧に切ってみると
莉「あ、見て! 上手にできた!」
うわ、俺が料理してる……なんか感動。
思わずAに見せに行くと、
目を細めて微笑みながら頷いてくれた。
いつも真顔のAの笑顔に 少しだけ固まる。
ちょっとだけキュンときた。
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yuzuha☆(プロフ) - コーヒーの中に生卵はヤバイwww (2021年12月14日 8時) (レス) @page44 id: 6ccd0f4472 (このIDを非表示/違反報告)
白犬 - ≪コーヒーの中に生卵≫wwww (2021年3月13日 16時) (レス) id: afebd09899 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ - LOVE (2019年9月15日 10時) (レス) id: eb027a0605 (このIDを非表示/違反報告)
カフェオレ - 作者のことが大好きでちゅー I ーー \ /ーーーー I / \ \ / I I \ / \ / Iーーー ーーー ーー \/ L___ (2019年9月15日 10時) (レス) id: eb027a0605 (このIDを非表示/違反報告)
少年B - 続編楽しみです!応援してます\(^o^)/頑張ってください!! (2019年8月1日 12時) (レス) id: 68583e0695 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんね | 作成日時:2019年3月16日 23時