【QK】砂糖漬けの超難問！

・ ページ4

ずっと好きだった山本君に、キスされた。

「よ、酔ってる、とか」

「酔ってない。」
真剣なまなざしに射抜かれる。

「ね、好きだよ。僕の彼女になってほしい」
「え、あ」

「いや、Aちゃんは僕の事好きじゃないってわかってても」
「そんなことない！大好きだよ！」

あ、と口を塞ぐ。言っちゃった。

二人して棒立ちで、はたから見れば、どんなに滑稽なんだろう。

「だから、山本君の彼女に、してよ。山本君の、”ほしいまま”に」

数日前学習したことを言ってみる。すると山本君が笑った。
「ふふ、何それ〜」

「私も何言ってんのかわかんない。」

「僕たち恋人同士ってことで、OK？」

「い、いいんじゃない...？」
二人とも想いが先走りすぎて、後が情けなくなってしまった。

「もう一回、キスしていい？」

「い、いよ..んぅ」
言った途端、性急に唇が重ねられる。今度は、長めのキスで。溶けるようなキス。

「長いよ、はずかしい。」
照れ隠しにすこし胸板を押して、離すと

「恋人の、キスだもん」
なんて眉を下げて笑った。

私たちは、もう同僚なんかじゃない。

Junior high　school　　sgi→←ほしいまま　ymmt

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す