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「美味しかった。辰哉ありがと」
深澤「いーえ。にしてもラーメンて、おまえもっとかあいらしいとこじゃなくて良かったの」
「私はあそこが良かったの。気になってたって言ったでしょ？辰哉も好きそうだなって思って」
深澤「お…まえさあ…あんまそういうこと言うもんじゃねえよ…」
急にその場に蹲り始めた辰哉。周りの人が通りすがりに見ていくのが恥ずかしすぎるからやめてほしい。
深澤「次はちょっとオシャレなとこ行こうな」
「別にそんな張り切らなくていいよ…」
深澤「あそうだA、ちょっとそこ寄ってい？」
そう言って指した場所はブランド品がズラっと並んでいる、いかにもって感じのお店。そんなとこに行って何をするんだろうと不思議に思いつつもついていくと、そのお店の店長さんであろう方が「おーたっちゃん。待ってたよ〜」と熱いハグをしていて開いた口が塞がらない。
ちょっと待っててねと言い残した店長は、お店の裏へ戻っていくと小さい箱を持ってきた。
店長「代金は先に貰ってるからね。」
深澤「あんがとおじちゃん。また釣り連れてってよ」
店長「はいはい。早起き出来たらな。」
深澤「もーーーうるさいな」
じゃあね！！とやけくそに返して私の腕を掴み店を出て、何が何だか分からず一言も発することが出来なかった私に、先程受け取っていた箱を少し照れ臭そうに渡してきた。
「…私に？」
深澤「うん、Aがいやじゃなかったら受け取ってよ」
「………え！イヤリング？」
深澤「そ。俺がピアス開けた時羨ましがってたでしょ？だから似たようなデザインのイヤリング見つけて買っといた」
「ありがとう、嬉しい。つけてもいい？」
深澤「つけてやろーか？」
──────────
「わ…かわいい…！」
深澤「良かった良かった。今日俺もつけてるよ」
「へへ、お揃いだね」
深澤「今日のA、ほんと心臓に悪いわ…」
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作者名：とろろ | 作成日時：2024年10月21日 2時
