MIRACLE twins

☆家族のため って？ ページ43

亮平 side

ただ今ですね、深澤家始まって以来の修羅場を迎えています。弟チームは、和室に身を寄せて固まって避難。


辰「ただでさえクソ忙しい仕事してんのに掛け持ちだぁ？！笑わせんなよ！」

大「じゃあ今の稼ぎでなんとかなんのかよ！照も亮平も、なけなしのバイト代入れてくれて暮らしてんだろ！」


大介くんが仕事増やすって。通ってるスーパーで、店長さんとも仲良しなんだ。家の事情も知ってくれてて、ぜひって言ってるらしい。

で、それに怒ったのがお兄ちゃん。珍しく荒い口調で、大介くんに怒鳴ってる。


翔「たっちゃんこわい」

蓮「大丈夫だよ翔太、俺にぎゅうしてな」

涼「だいちゃんだいじょうぶ…？」

「…しばらくはあんな感じかもしれないね」

辰「俺は認めねえよ。今の仕事がしたくて就職したんだろ？だったら真剣にやり通せよ」

大「真剣だよ、職場の人たちだって理解してくれてる。俺だって兄ちゃんなんだから、考え無しにやってねえよ」

辰「そうかよ、じゃあもう勝手にしろ」


ばたん、大きな音を立てて出ていったお兄ちゃん。残された大介くんは、困ったように笑ったんだ。


大「ごめんね、怖い思いさせたね。翔太、涼太、おいで？大ちゃんがぎゅうしてあげよ」

翔「だいちゃん、ないちゃや」

大「ん？泣いてないよ俺」

涼「だいちゃんにこにこじゃないもん」


双子からしたら、大介くんが泣いてるように見えたみたい。双子を抱きしめて、蓮と俺の頭も順番に撫でてくれた大介くんは、次の日から目に見えて忙しく働き出した。

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