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「ん……」




目を開ける



滲んだ見慣れない天上が見えた




身体中がだるくて、痛い




「…どこだよ、ここ。

…っ!いっ……」





体を起こそうとすると、いろんなところが更に痛み出す。
気がつけば、僕の体は包帯でぐるぐる巻きになっていた



誰かが、僕を…?



「……」



お腹を抱えて痛みがマシになるのを少し待っていると



_____ガチャ




ドアが開いた






ドアから入ってきた男





僕と…同じくらいの年齢なのかな

年齢…あー…僕の死んだときの。





青みがかった黒の瞳が見開かれる






「起きては駄目だ。まだ完全に治ったわけじゃないんだ」





俺を寝かせようとする男





…この人、人間だ。







いくら僕が人間を恨んでないヴァンパイアだからって、人間と一緒にいて良いわけじゃない。


ヴァンパイアはヴァンパイアだ。


助けてくれた彼には悪いけど、ここを早く離れなくちゃいけない



…といっても、僕にもう帰る場所はない




あの集落から抜け出せて、ホッとしている部分もある。
けど、生活する場所がなくなった






「…悪いけど、帰らないといけないんだ」




「帰る?その怪我では移動ができないだろう?」





「大丈夫。すぐ治るから」





ヴァンパイアの治癒能力は高い




早くここを出ないと、傷の治りが早い僕を見て彼が驚いてしまう






「…取り敢えず、この薬を飲め」




「げ、何これ」




「俺の尊敬する人の実家で作られている薬だ」




「僕、薬嫌いなんだよね」





「これは何でも治る薬なんだ」







表情の変わらない彼の顔。
口角一つ上がらない。


だけど、目がキラキラしていた




「…あー…えっと、置いといて。後で飲むから」




「分かった」





その目に逆らえず…
でも薬は飲みたくない。

彼には後で飲む事にしておいて、悪いけど捨てよう





「…何?」




気づくと、彼が僕をジ…と見つめていた





僕が問いかけてもビクともしない彼






ピリっとした空気が流れた








「……あんた、人間じゃないな?」






******


更新がとっても遅れてしまいました

本当ごめんなさい

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扇華→(プロフ) - 時間かかるからね〜 (2015年11月27日 23時) (レス) id: 609cdd1d5c (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 扇華→さん» きっ、筋肉が出来るまでの過程…!!それは新しい試みだっ…!(目キラキラ)← (2015年11月27日 22時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
扇華→(プロフ) - そうなんですよ〜これが良いんですよね!運が良ければ、水泳始めた頃からずっとほどよい腹筋が出来るまでを見ることができますよwww (2015年11月27日 21時) (レス) id: 609cdd1d5c (このIDを非表示/違反報告)
ドラごん(プロフ) - 扇華→さん» それはそれは…大変ですね…頑張ってください!応援してますよ!! いやあのね、水泳やってる人の筋肉は本当に素晴らしいと思いますよ私。あの、ガチガチじゃないというか、ほんのりではないというか。とにかく程よい筋肉なんです((( (2015年11月27日 6時) (レス) id: 19ae749365 (このIDを非表示/違反報告)
扇華→(プロフ) - 一年生で部長やってますwww本当にたまりませんよねぇ… (2015年11月26日 21時) (レス) id: 609cdd1d5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドラごん | 作成日時:2013年8月29日 22時

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