第41話 過去編in魚人島 ページ11
貴女サイド
子供「…人間なんて嫌いだー!!」
島人「オトヒメ様を返せー!!」
島の人達の叫ぶ声が聞こえる。
島の人達の悲痛の声に涙が止まらない…
右大臣「黙れーっ!!オトヒメ様を撃ったのは人間でも、Aさんでは無いだろう!!」
もったいないわ、その言葉…
貴「いいの!!右大臣!!オトヒメを撃ったのは人間で、私は人間なのだから…」
右大臣は、悔しそうな顔をしていた。
その日の夜私はネプチューンに島を出ることを伝えに部屋を訪ねた。ネプチューンの部屋のドアの前まで来ると中から声が聞こえた。
ﾈﾌﾟ「わしがまだ戦士だった頃、わしは仲間の敵討ちをしていた。だからわしはオトヒメの手伝いをする資格などないと思って見守っておったんじゃもん。」
ネプチューン…本当にごめんなさい…
ﾈﾌﾟ「潔白なものが死にわしが生きてどうする…ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」
左大臣「…国王様…」
私は意を決してドアをノックする。
ｺﾝｺﾝ
ﾈﾌﾟ「誰じゃ!?」
貴「ネプチューン、私よ。」
ﾈﾌﾟ「…Aか…すまんが、後でに…」
貴「ごめんなさい、今言わないといけないことなの。」
ﾈﾌﾟ「そうか…入ってくれ…ｽﾞﾋﾞｯ」
私はドアを開けた。部屋にいたネプチューンは泣いていた。
ごめんなさい、そんな顔はさせたくなかったのに…
貴「…ネプチューン、私今日でこの島を出るわ。」
ﾈﾌﾟ「!?なんでじゃもん!!オトヒメの事かもん!?その事なら…」
貴「ダメよ!!オトヒメをこの島の光を潰してしまったのは人間なのだから、こんな化け物でも人間の私がこの島にいていいわけないでしょ…」
ﾈﾌﾟ「A…2日後オトヒメの葬儀を行う。それにも出てくれんのかもん？」
ネプチューンが悲しそうに私を見つめる。
無理よ…私には…
貴「…えぇ、出ないわ。私には出る資格がない。でも、この島を出る前にフカボシ達の寝顔を一目見てもいいかしら？ﾎﾟﾛｯ」
ﾈﾌﾟ「っ!!あぁ、よかろう。」
ネプチューンのいる部屋を出た私は広い王宮を歩きフカボシ達兄妹の寝ている部屋に向かった。
ここはフカボシの部屋ね。ｶﾞﾁｬｯ
涙のあとがある…
当たり前ね。母を亡くしたのだから…
貴「フカボシ…あなたはネプチューンのような立派な国王となるのよ。今はとても辛いけど、あなたなら絶対出来るから。しらほしをお願いね。ﾁｭｯ」
私はフカボシの額にキスを落として部屋を出た。
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作者名：あずき丸 | 作成日時：2019年5月5日 10時
