氷の君 ページ34
「―――、一日ぐらい前から、ずっと、…こんな状態だ…」
「……っ」
ジンは実験機械に、その中の蒼白な少女に、手を触れた。
冷たい。
いやそれ以上。
手が凍ってしまう…一瞬で。
それぐらいの冷たさ。
感覚なんか利かない。
でも、―――。
昏睡しているその少女は、息も浅い。
「―――、…っ」
ジンはその実験器具の中に身を乗り出して。
少女の頬に、手を遣って。
次の瞬間。
「―――、…ジン、…」
カズは呟いた。
氷の君の唇に。
せめて僕の熱が伝われば。
僕の愛が、氷の君に伝われば。
周りなんか見えなかった。
君しか見えないから。
…ホントに、冷たいな。
生きてるのか？
微かな呼吸を止めそうで。
怖くて、あまり君に触れられない。
その赤い唇は、また動いて、呼んでくれるのだろうか。
“皇帝”
君の氷点下の唇を、僕の舌でなぞった。
そして重ねる。
冷気が僕を凍らせてゆく。
このまま、君と、一緒になってもいい。
氷の君の唇に。
せめて僕の熱が伝われば。
僕の愛が、氷の君に伝われば。
君を溶かすことができれば。
…ああ、いつまでもこうして君と息をしていたい。
氷の君に、―――。
静かに音を立てて部屋のドアが開いた。
別に構わなかった。
…僕が数秒して、口を離して。
顔を上げたら、バン君のお父さんが厳しい表情でこちらを見ていた。
その後ろで、やってきたバン君達が、呆然と突っ立っていた。
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リューン受験Ver.(プロフ) - 出そうと思い始めた…。結局沿うんだね、微妙に…。 (2012年9月29日 10時) (
レス) id: 8a68ee0a75 (このIDを非表示/違反報告)
リューン受験Ver.(プロフ) - ＹＥＳ。でも、出方は微妙…。 (2012年9月18日 21時) (レス) id: 8a68ee0a75 (このIDを非表示/違反報告)
リューン受験Ver.(プロフ) - ううん…がんばる。 (2012年9月16日 10時) (レス) id: 8a68ee0a75 (このIDを非表示/違反報告)
リューン受験Ver.(プロフ) - 受験、やばいなぁ…。 (2012年9月16日 9時) (レス) id: 8a68ee0a75 (このIDを非表示/違反報告)
緋櫻遥輝@裏暗(プロフ) - リューン受験Ver.さん» 続編早い！！23話…ww絶対出来ないなwwそして受験頑張って！！ (2012年9月14日 21時) (レス) id: c54c430afd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リューン | 作者ホームページ：
作成日時：2012年8月31日 14時
