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▽慎 ページ36

来客室へ慎さんがやってきた。


「お久しぶりです。」

『Aさん。またお会いできて嬉しいです。』


今回は慎さんのオフィスへ足を運ぶことになった。


正直、熱暴走のこともあって不安。

あれって頻繁に起きたりしないよね…?


『僕の会社を見ていただきたくて。』

「はい…。是非。」


ざっと社内を一通り案内された。

広くて清潔感のあるオフィスという印象。


『お見せしたい特別なものがあります。』

「え…!何ですか?」


ちょっとわくわくした。

二人で大きく厳重な扉の奥へ入る。



「…?ひゃ?!」


突然、慎さんが背中を押してきたせいで転ぶ。

手術台の様なベッドの上で両手両足を固定された。


『手荒な真似をして申し訳ないです。』

「え…。」


さっきの話、嘘だったの?

どうしよう…。


薄暗い部屋を見回すと、たくさんの小型ナイフや配線が。

さらに細かい機械のパーツが転がっている。


さっきまでの社内とは全く別の空間に思えた。


何されるの…?


ナイフを手にとって近付いてきた慎さん。


『Aさん、僕と同じサイボーグになりませんか?』

「え。い、嫌です!」


何言ってるの…?!

慎さんは縁談なんて興味なくて…ただ検体が欲しかったってこと?

そのために、今日呼ばれたのか。


『まぁ拒否権は無いんですけど。』

「いやぁぁ!!!」


服を切り裂かれて叫んだ。

慎さんは、私の露になった谷間へナイフをぴたぴたと当てる。


『ここ防音されてますから、好きなだけ声上げて良いですよ。』

「い、嫌ぁっ!」

『ヤバ…。』

「やめてッ」


涙目の私をひどく興奮した様子で見つめる彼は異常だと思う。


『あー、マジで。』

「慎さん?」

『Aさんの声、腰にクる…。』

「…っ。」


ベッドに乗って、真近くで私の身体を見る。


『綺麗ですね。手を加えるのが惜しくなるくらい。』


ヒヤリと冷たい手のひらが服の下に滑り込む。

優しくゆっくり撫でられて上擦った声が出る。


「ん…ぁ、」


『気が変わりました。』

「へ…?」

『延期しましょう。』


慎さんは私の顔を掴んで無理矢理キスしてきた。


『しばらく楽しませてもらいます。』

「どういう意味っ?!」

『Aさんの身体で気持ちよくなりたいって意味。』


『改造前に壊さないよう手加減できるかな(笑)』


熱っぽい視線が痛いほど刺さる。

ごくっと音を立てて生唾を飲み込んだ彼につられて、気持ちが掻き立てられはじめた。







END.

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設定タグ:ランペ , 川村壱馬 , 吉野北人   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:If | 作成日時:2022年8月7日 8時

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