好きになってはいけない【D.S】

20.呼び出し FROM桐山 ページ20

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中間side

今日からお盆休みに入ると毎年照史からお手伝いの電話が掛かる。

今年も来た。


中「照史来たで。」

桐「おー！淳太君！待ってたで！」


こいつはいつも煩い。
重よりはましやけど。

中「照史､何すれば良い？」

桐「机を一個ずつ拭いていってくれへんか？」


言われた通り拭いているとあっという間に開店時間。


中「照史！もう少しで開店時間やで！」

桐「今日は、2名の予約が入っとるから予約席は...っとそこのカウンターで並べとって。」


言われた通りに並べたら開店時間になっていた。


ｶﾗﾝｶﾗﾝ))


桐「いらっしゃい。」


現れたのは、


重「予約した重岡です。」

中「重！」


何と！現れたのはしげと重の教え子Aちゃんやった。


重「おぉ〜！淳太！」

「え！中間先生？あ、どおも...」

中「重、Aちゃんと一緒に居るってことは...」

重「そう言うことやで。」

中「そっか。良かったな。」

「え？どういうことですか？」

中「Aちゃん。これから俺の事“淳太”って呼んでええで。後、タメでもええで。学校外やったらな。」

「えっ。でも、先生ですし...」

中「重との関係を知ってるってことで。」

「うん。分かった。」

中「これでええやろ重。」

重「おん。ええで。」

桐「ほな、立ち話もあれやしほら座って座って。」

「ありがとうございます。」

桐「ほな、俺、桐山照史って言うねん！
やから、照史って呼んで！タメでええから。」

「でも店主さんですし...」

中「照史と連絡先交換してもええで。重も交換しとるし。」

「そうなの？じゃあ、しようかな。」

桐「マジ！ありがとう！」

中「Aちゃんって標準語なん？」

重「あ、それ俺も思った。大阪居んのに何で標準語なん？」


Aちゃんにこの事を聞いたら顔が曇った。
きっと過去に何か、あることなんやなって直ぐに分かった。

重「過去に何かあったんか？淳太は知ってるで。」

桐「何の事？」

中「話したくなかったら話さんでええよ。」

「いや、話します。
私は、関西弁を聞いたことがありません。
小学校に上がるまでずっと家にいたから。」

桐「両親は？関西弁じゃないん？」

「両親は標準語です。関東出身なんで。」


それから今までの経緯をAちゃんは包み隠さず話してくれた。

すると照史が...


桐「辛かったな...よく助けを呼べて良かったな...」

中「照史､泣きすぎや。」


どうやらAは関西弁を話さない関西人やった。

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