26.さぷらいず ページ26
tn side
__数日前。
kn「甘やかす、で思いついてん。A来てから多分一年経つんやろ？」
tn「…まぁ、そうやな」
kn「ならケーキ作ったりゃええやん！」
どうやらシッマの中で甘やかす=甘いもの=ケーキという方程式が成り立ったらしい。どないなっとんねんお前の頭ん中。
tn「えぇ…でもA自身はどうすんねん」
kn「どこかの部屋に隔離しとけばええやん」
tn「お前ホンマ心無いな」
やけど、どうせならA驚かせたいな、と考える。ケーキ食べるの初めてやろうしな、あとグルさんオスマンがケーキ食べとるの羨ましそうに見とった事あるし。流石に人間用のはあげれへんけどな。
それにウチに来て一年という大事な日や。断る理由もないな。
tn「…せやな。何とかAに我慢して貰えるよう説得するわ」
syp「…トントンさんがそう言うなら」
ショッピ君はAの事を気にかけてくれたみたいやけど、お祝いしてやりたい気持ちが勝っていた。後で沢山可愛がってやらんとアカンな。うん。
そうして俺は忘年会放送当日、後ろ髪を引かれる思いで扉を閉めて放送開始、飲むのもそこそこにケーキ作りへと取り掛かるのだった。
※
白くてふわふわしてて、かりかりやにぼしの入ったもの。これ、ぐるっぺんやおすまんが食べててのになんだか似てるきがする。
『にぁ？』
tn「ケーキやで。A用の」
『…』
けーき？そうだ、このふわふわしたの、けーきっていうんだ。
でもたべていいのかな？けーきって、ねこは食べちゃダメっていってたけど。
tn「これな、Aの為に作ってん」
『…みゃっ？』
tn「気付かれたく無かってん。部屋に閉じ込めてごめんなぁ」
おおきな手がわたしの頭をやさしくなでる。
わたしのために？わざわざ？
でも、どうして？
tn「Aがウチに来てから一年やろ？」
『…に？』
tn「来てくれてありがとうってのと、これからもよろしくの意味を込めて、な」
とんとんの顔をじっと見つめる。
その顔は、とても嬉しそうにゆるんでいた。
__このクソ猫！
前のいえではひどい扱いをうけて、きっとそのまま死んじゃうんだと思った。
だけど、とんとんたちは違う
zm「良かったやんAー！」
rb「へぇ、猫用ケーキって作れるんやな」
みんな、わたしの名前をよんでくれる
kn「美味そうやん！」
ut「食ったらアカンぞ？」
ci「部長なら食いそうですよね」
sha「草」
みんな、やさしい笑顔をむけてくれる
あぁ、わたし、しあわせだな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 651人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鴉(プロフ) - 完結おめでとうございます。癒しと感動が詰まった素敵な作品に出会えて良かったです。 (2022年10月23日 8時) (
レス) @page28 id: 3595b6bfd1 (このIDを非表示/違反報告)
虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民は我々だ！(プロフ) - お”ぉ”ぉ”ぉ”めちゃ感動するやないですかぁぁぁぁ！更新頑張って下さい！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page23 id: 779b4574fe (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - まさかの、まさかのツイートで癒されまくっていたあの猫ちゃんが小説に、、！？！？いつも素敵な作品ありがとうございます！無理のないよう更新頑張ってください！ (2022年10月2日 0時) (レス) @page4 id: 04c7a7add8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
