22.いってらっしゃい ページ22
おわかれ？どこか行っちゃうってことかな。
最近なかよくなれてうれしかったのに、いなくなっちゃうのかな。
いやだな、さびしいな。
だけど、やだやだって言ったらこまらせちゃうもんね。
『…なぁーう』
しょんぼりしたままぐるっぺんの手にかおを寄せれば「寂しがってくれるのか」とやさしく笑って、わたしを抱きしめた。
os「Aちゃんは優しいなぁ」
『みゃおん…』
ふすふす鼻をならしてぐるっぺんのにおいにつつまれる。
gr「明後日の夕方には出かけるからな、トン氏も新たな家が見つかったら鍵の管理は家の者に任せるから、連絡をくれ」
tn「わかったわ」
os「俺は…急やけど明日の夜からやねん」
おすまんとぐるっぺんといられる時間は、のこりわずかだ。
※
os「Aちゃん、お風呂行こか」
『みゃっ』
最後やし、とおすまんはわたしをつれておふろへと入った。
おすまんとのおふろはぽかぽかするし、いいにおいするし、幸せだ。ろぼろよりも、すごい安心する。
『ふに゛ぃ…』
os「一緒にお風呂とか何ヶ月ぶりやろうなぁ」
抱っこされたままの形でおふろにつかっていれば、お湯でぬれた手がほほを撫でる。後ろ向きにかおを見上げれば、おすまんはうれしそうに笑っていた。
『うなぁう』
os「覚えとる？Aがこの家に来た時にお風呂入れたん」
慣れてへんかったし大変やったわ、なんておすまんはわらう。わたしもおふろに入れてもらったことがなかったから、なれてなくて、こわくてにげまわった記憶があった。
os「でも少しずつ慣れてって、初めて甘えてくれた時すごい嬉しかったんやで」
『…にゃ』
os「殆ど会えへんかもしれんけど、俺の事忘れんでな？行ける時絶対会いに来るから、な」
ぎゅうっと抱きしめられ、のぼせるギリギリまでいっしょにおふろにつかった。
おすまんのこと、絶対わすれないからね。
※
どらいやーをかけられ、うとうとする中おすまんと同じおふとんにねころがる。
os「お昼の時使っとるクッション、残してくから使ってな」
『んなぁ』
os「…おやすみな、Aちゃん」
額にキスをおとされ、腕につつまれ目をとじた。
だけど翌朝にはおすまんのすがたはなくて。
とんとんが「予定変更あったんやって」と、わたしが寝てる間に行ってしまった事をおしえてくれた。
『……にゃおん』
おすまん、ありがとう
いってらっしゃい。
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鴉(プロフ) - 完結おめでとうございます。癒しと感動が詰まった素敵な作品に出会えて良かったです。 (2022年10月23日 8時) (
レス) @page28 id: 3595b6bfd1 (このIDを非表示/違反報告)
虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民は我々だ！(プロフ) - お”ぉ”ぉ”ぉ”めちゃ感動するやないですかぁぁぁぁ！更新頑張って下さい！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page23 id: 779b4574fe (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - まさかの、まさかのツイートで癒されまくっていたあの猫ちゃんが小説に、、！？！？いつも素敵な作品ありがとうございます！無理のないよう更新頑張ってください！ (2022年10月2日 0時) (レス) @page4 id: 04c7a7add8 (このIDを非表示/違反報告)
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