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周りのざわめきが全て嘘のように聞こえなくなった
何度も繰り返し響くのは彼の言葉で
夢だろうかと、思わず頬をつねった
「何してんの！？」
「せ、瀬呂くん…本当に？」
「ん？」
「誕生日に、私と一緒でいいの？」
「俺、選羅がいいの…って言ったらあいつら怒るから内緒な」
いたずらな笑みを見せて、で、これから俺と出かけてくれる？っと問いかけてくる彼に思わず
頷きかけた
先ほどまで同席していた二人の姿を探す
何もなしに席を立つわけにはいかない
しかし、姿はどこを探してもなくてきょろきょろ見回していると察したらしい誕生日ボーイはこれこれッと紙切れを見せてきた
「瀬呂、誕生日おめでとう Aとこの後一緒にいられる権利をプレゼント」
という即席で書いたであろう誰が得するのかわからない誕生日プレゼント
なんだそれ、え？ソレおいていなくなったの？
「えっと…」
「そんなわけで、選羅が出かけないって言ったらここで一緒にお勉強会しようと思うんだけど」
「どっちにしろ、私と一緒なんだね」
「そ。せっかくなら遊びたいじゃない？」
俺、なんやかんや浮かれてんだよね〜勉強って感じしねーのっと大きく腕を伸ばした
「付き合ってくれる？」
優しい笑顔でそう言ってくれる彼に私も笑顔で返した
「もちろん」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あっ…」
彼の隣でショッピングを楽しんだり、ゲームセンターで遊んだり
久々の息抜きに私も満足していた
なんならゲーセンでは私が欲しいといった子狐のぬいぐるみを取ってもらってしまった
さすがにもう帰らなきゃなぁなんて時間になり、
私はふと鞄を漁った。目的のものがない…
記憶をさかのぼりやってしまったとため息をついた
「どした、選羅」
「いやその…」
瀬呂くんの誕生日プレゼント、持ってきてないなぁっと思って
っと小さい声で呟いたら「え、用意しててくれたの！？」と驚いた声が返ってきた
「んーじゃあさ」
考えるように指を顎に滑らせた瀬呂くんは真剣な表情でこちらを見てきた
「名前で呼んでよ」
「え？」
「誕プレ」
そんなのでいいの…なんて言葉は出なかった
は、ハードルが高くないでしょうか
好きな人の名前って呼ぶのにすごく勇気がいるんですよ
えぇ、瀬呂くんは私のこと友達だと思ってるかもだけど私は
ぐっとこぶしを握って息をついた
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♪護♪(プロフ) - 犬が好きさん» コメントありがとうございます！瀬呂くん好きな方に会えてうれしいです。心操くんも沢山出てくるので楽しみにしててくださいね！見つけてくれてありがとうございます。瀬呂VS心操の展開面白そうだなと思ってる作者より (2021年9月13日 0時) (
レス) id: b00309a7b2 (このIDを非表示/違反報告)
犬が好き - わ、わ、瀬呂くん！嬉しいです！何気にしれっとガッツリ心操くんも出てるし！なんですか私得ですか！やばい見つけられて良かった…更新楽しみにしてます！！ (2021年9月11日 1時) (レス) id: 7c01fc8068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：♪護♪
| 作成日時：2021年7月28日 23時
