逢いたくて

王子様 ページ12

慧人side



アヤ「慧人くんがクッキーアンドクリームなんて珍しいね。」


慧人「そう？僕結構好きだよ。」



好きじゃないよ、ほんとは。



アヤ「知らなかったなあ、2年も一緒なのになんにも知らない。」


慧人「言ってこなかったもん、知らなくて当然だよ。」



理由知ったらなんて言うの？



アヤ「ちょっと悔しいなあ、…いつか追い越されちゃいそう。」


慧人「誰に何を追い越されるの？追い越されないよ、大丈夫」




追い越されそうか…。
アヤになんにも感じないって言ったら？
アヤと居てもアヤを見てても別の人しか浮かばないって言ったら？
アヤと別れたいって言ったら…？




アヤ「アヤの王子様だ。」


慧人「…どうして？」


アヤ「不安全部取ってくれる。」


アヤ、王子様なんかじゃないよ。今は不安にしかさせてない。
初めて逢ったときには分かんなかった。こんなにも俺の中占領されるなんて。



しかも、ファンなのに



可愛くて、放っておけなくて、気になって。
気づけばこんなにも逢いたい。



怖いな…、ほんと。
人の気持ちってこんなにも簡単に変わるもんなんだ。


アヤと出逢った時は

「絶対別れたくない」「絶対守る。」

って思ってたのに。





はあー…。今Aちゃんの目には何が写ってるんだろう。

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