二十八話。 ページ31
「…、…A、」
「…ぇ…?」
体を起こすといつの間にかそらるさんの隣で一緒に寝ていて、目を開けるとそらるさんの顔が目の前にあった。
「…、ぅわぁああ、!?」
びっくりして、あとずさる。
あ、と思ったときにはベッドから落ちていて、頭を抑えながら起き上がる。
最悪…、酷い姿を見られた。
「そ、そんなに驚くこと…?」
喉をやられたのか、少し声が低く、掠れた声のそらるさん。
熱もあるため、頬は少し赤く、目はいつもよりトロン、としている。
漂う色気が半端ない。
「…ご、御免なさい、熱あるのに騒いでしまって…、」
「いいの、…それよりもう少し側にいて、…まだ眠いから、」
タオルを変えようと伸ばした手を掴まれ、無理矢理抱き枕のように抱き締められる。
…少女漫画か、何かでしょうか。
私はヒロインじゃないです、いや、カッターキャー(?)とかされてる時点でそうかもしれないですけど!
別に逆ハーとか望んでないです!
身動きをとろうとするが、さすが空手経験者。力だけはある。
寝返りをうつことも、抜け出すこともできないまま、大人しく黙っておけばスヤスヤと寝息をたて始めた。
今なら…!…と思ったけれど無理だった。
しょうがない、となんとか動く両手を使い、スマホをとる。
そして、メッセージでまふまふさんに助けを呼べば、既読がつくと同時にドアが開いた。
「起きろやください!!この変態はんぺん!!」
と容赦なく先輩を蹴る。
…まふまふさん、あなた、本当にそういうキャラでしたっけ。
天使という化けの皮が剥がれてます。
「…ったぁ…、…何々…、…ご飯?」
「そらるおじいちゃん!!寝言は寝ていってください!!…はぁ、とにかく、Aちゃんに抱きつくの禁止です!」
「…なんで?」
「そりゃ、……そりゃ…」
「…別にまふまふの彼女じゃないし、本人も受け入れてくれたわけだし?よくない?…何々、もしかして二人、付き合ってた?それなら悪いことしたね、?」
「な、なななな、つ、付き合う、!?なわけ、!!ぇ、えろる!!」
そういうと、私の手を引っ張りそらるさんの部屋を飛び出した。
…私まで一緒なのはちょっとよくわからないが、とりあえずそらるさんからは、逃げれたのでよかった。
「…Aちゃ、」
すると次はまふまふさんからのバックハグ。
誰か助けて。
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桜餅@そらなー - 熊ねぇ→RONONさん» か、神…、!?いやいや、ないです!w ただの駄作者です、(真顔)コメントありがとうございます! (2020年1月11日 18時) (レス) id: 3b252da90e (このIDを非表示/違反報告)
熊ねぇ→RONON(プロフ) - えっと…控えめに言って神かな??? (2020年1月7日 11時) (レス) id: 873b1f45bc (このIDを非表示/違反報告)
桜餅@そらなー - 凛さん» ありがとうございます!!! (2019年9月28日 20時) (レス) id: 3b252da90e (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 受験頑張ってください。遅くても全然いいです。このさき楽しみに待っています (2019年9月28日 16時) (レス) id: 5b04c87de6 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅@そらなー - 凛さん» ありがとうございます…!受験生なのと、今、中間が被ってるのでめちゃくちゃ遅いですけど頑張って更新します…!! (2019年9月28日 13時) (レス) id: 3b252da90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅@そらなー | 作成日時:2019年5月10日 19時