【浦島坂田船】ある船の専属絵師さんは腐女子だったようで…！？

「志麻のターン！！！」『カードゲームはほどほどにね、無駄遣いはいけないよ』「おかんか！！」 ページ16

志麻side

朝、目が覚めると襲ってくる頭痛、吐き気やめまい。
完全に２日酔いだわ…とため息をつく。

「…来てくれるかな、」

ずっと片想いしてるフユカちゃん。

初めてあったときは、ショートカットでも生足でもなかったが、ぱっちり開いた目、綺麗な弧をかいた唇。

一目惚れしてしまった。
最初は、一目惚れだし、すぐに飽きてしまうだろう。そう思っていたし、うらたさんにもそう言われた。
けれど、彼女のことを知るうちにどんどんはまっていって。
フユカちゃんがうらさかセンと関わりだして…多分、焦っていたのだろう。

最近では空回りばかり。次第にはフユカちゃんに飽きられるし、避けられる。
センラくんに関してはほとんど勝ち目がない。
だって、サラリーマンでイケメンで気遣いもできる。明らかにモテる。

「はぁ…、」

本日何度目かのため息をつけば、携帯からこのおも苦しい空気を壊すかのように軽快な音がなった。
どうやらラインの通知らしい。

「……え、？フユカちゃん！？」

どうやら、二日酔いを心配してくれてるらしい。

{頭痛はするけど大丈夫やよ！心配ありがとうな！！}

[よかった。でも心配だから薬とかなければ買って持っていくよ？]

…フユカちゃんはただ、心配してるだけなんやろうけど。
そんなにホイホイ男の家に来たらあかんで…。
まぁ、俺は嫌がることはしないし…いいけど…、

{ありがとう、頼めるかな？}

[うん、！了解した〜、！]

可愛らしいスタンプとともに、そこからは会話が途切れた。
…なんか頭痛が引いてきたかもしれない。
フユカちゃんのおかげかな、なんて…。

…フユカちゃんがくるまで一眠りしよう。
そう、布団へと体を投げ出した。

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