KAMAKURAクリニック3 (ページ11)

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照「こーじ！こっちに車つけて！」

窓の外から照の大きな声が聞こえて、はっと頭を上げたら亀梨先生と風磨と3人でストレッチャー持って照はこーじの車を誘導してる。
車が止まってそーっと、Aをストレッチャーに。
首が動くと痛むから、なるべくそーっとやってるけど顔をしかめながらまた「痛い」「痛い」と繰り返してる

照「A、わかるー？？病院だよ。俺だーれ？？」
「ゃっ……んーーっ」
亀「熱高いし、痛みとで訳わかんないだろうね。すぐMRI行って」
照「はいっ。ふっか、内科で風磨が引き取ってくれるから救急で検査だけして病棟あげる事になる」
風「兄さんたちのお嬢、俺が預かりますね」
深「中々手強いよ？頼むね。」

俺らからしたら見知った顔だから安心ではあるけど
Aと風磨はほぼ面識ないはず。
翔太とよく出かけてるし、Aの話は聞いてるだろうけど、Aは慣れるまで大変だろう。
そんな事も言ってられないけどMRI室に着いたら淡々と台に寝かされて固定バンドでがっつり固定されたA…うぅ。心が痛い。

「これ。いやぁぁっ……こーじくんっっ、ふっかさぁぁんっ……泣」
照「ごめんね。動いちゃうといけないからね」

完全に退行しちゃってるAを見ながら
照も口をきゅっと結んで辛そうだけど、処置の手は止めずテキパキAを固定して、Aが泣き止まないままMRIの撮影が始まった。

照「ねぇ、あの感じさぁ。俺こーじと間違えられてたっぽいんだけど。」

いつもの拗ね顔で戻ってきた照。
確かに、車とめに行ってるこーじはココにいないのにずっと呼んでたのは朦朧としすぎて人違いしてたんだ。

深「ま、いいじゃん。嫌なことした記憶は照じゃなくてこーじになってんでしょ。わら」
岩「それもそっか。いひひ。」

モニターから検査中のAの様子を確認してると
泣き叫ぶ感じはなくなって、シクシク涙流す程度までは落ち着いたみたいで。
患者さんに指示出す用のマイクを借りて声をかければちゃんと聞く余裕もでてきたみたい。