幸せな家族のはなし３ (ページ23)

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［６］魔法の花火ページ23

和也side

「うお、11コンボじゃん。すげー」

「んふふ」

携帯画面に映るいつものパズルゲーム。

俺は旅先だろうと持参している専用のペンで
パズルをくるくる移動させて連鎖を組んでいく。

隣に座って手元のゲームを見ている潤は
応援と、もれなく俺の見張り番。

夕方くらいから始まった晩ごはんは
ワイワイと騒ぎながら、20時頃に食べ終え、
今はにぃ達が片付けをしてくれてる。

っていっても、料理を作ってくれた潤は抜いて
本当は俺も片付けをするつもりだったんだけど。

「和、それでもうおしまい？」

「ん。これで終わり」

「じゃあ、そろそろ片付けも終わるだろうし、
早めに叔父さんのとこに行こう」

「はぁーい」

いい雰囲気で晩ごはんを終えたくらいのときかな。

さぁこれから動こうかってときにだんだん
頭が痛くなって、ボーッとしてきちゃって。

多分夏バテだなって分かったから、
大人しく黙ってたんだけど。

そこはやっぱりジェントルマン。
今俺の携帯を直してくれている潤にすぐバレた。

だから片付けはにぃ達にお願いして、ソファーへ
横になってしばしの休憩を迎えていた。

「あれ。雅紀にぃ、叔父さんは？」

「あ、今ね、2階行った！」

キッチンへ顔を出せば、潤の質問に
お皿を拭いていた雅紀にぃが答える。

その隣でお皿を洗う翔にぃも
「すぐ戻ってくるよ」って顔だけこちらに向けて。

「和、頭は？気持ち悪くなってない？」

「ん、大丈夫」

食器を直していた智にぃはすぐに近づいてきて
俺の顔色をくまなくチェックし始めた。

おでこを触ったり、
頬や首、背中にぺたぺたと触れる。

智にぃってば。

これから本職がくるんだし、
そんなに心配しなくても大丈夫なのに。笑

なんて思っていれば。