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49話 ページ8

___side


グルルっ!



とクラスの男子達を威嚇する犬





あまりにも迫力があったのか、相手は恐怖しながら逃げてった





姿が見えなくなるまで威嚇していた犬は、クルっと俺の方に向きを変え近寄って来た





この感じ……





そうか、この子もただの動物じゃ無かったんだ





俺の目の前に来ると、クルッとした目で俺を見つめてお座りした




「…ありがとう、助けてくれて」




そう声をかけると満足そうにワンッと吠え、更に俺に近付きじっと見てくる




なんなんだとは思ったけど、





「…喋って良いよ、君ただの犬じゃないんでしょ?」




そう声をかけると





『マジで?!良かったー、俺の事本当に野良犬か何かと思われてんのかなって心配だったんだよ〜!』





……。




まぁ、普通に驚いたよね。




あんな饒舌に喋るとか、普通無いもん





『なぁ!山田』





「…っ?なんで、俺の名前」





『さっき逃げたやつら言ってたし』





頭を掻きながら呑気に呟き続けた




『昨日は助かった。もう少しで飢え死にする所だったわ。うまい水と肉?ありがとな』





「あ、う、うん。」





わざわざお礼を言う為にここへ来たのだろうか





そんな律儀なやつ、初めて出会った





『だから、これからこのダイキ様がお前の用心棒になってやる!』






「…はい?」






えっへんと、胸を張って言われても訳が分からない





「な、何でそうなるの?」





『だってお前、さっきみたいな雑魚幽霊に付きまとわれてたじゃん?そういうの多いんじゃねぇの?』






的確すぎる言葉に頷くしか無かった





『だから、俺がそんな奴らから護ってやるって言ってんの』






『ついでに、お前のこと悪く言う奴からも』





「っ、」



真剣な顔で最後の言葉を言うと、自分の手を伸ばして来た





『だから、俺と友達になろうぜ!』





またまた、ぶっ飛んだ言葉だったけど





「友達」と言う単語があの時の俺にはトラウマだった筈






なのに、そんな事考える余地もなく彼と友達になりたいって心の底から思った。





俺はそっと差し出された手を取りむぎゅっと掴んだ





『うわ!おまっ、そっと握れよ!痛てーじゃん肉球!』





「え、あ!ごめん」





ちょっとした事なのに、笑う事が出来た




犬の友達だなんて、他人に言ったら笑われるだろうけど




この時の俺にとっては、助けてくれた恩犬であり




初めて出来た本当の友達だったんだ

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きんとき(プロフ) - やまたかさん» コメントありがとうございます。有難いお言葉です、頑張りますので暖かく見守って下さればと思います (2020年1月23日 23時) (レス) id: 979c554592 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 移行おめでとうございます!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年1月23日 22時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きんとき | 作成日時:2020年1月22日 23時

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