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52話 ページ11

___side




まだ無言のままの伊野尾ちゃんに再度謝る




オムライス以外にもあったかもしれない





でも、ちょっと期待してしまったんだ





オムライスが大好きなダイちゃんが匂いを嗅いで起きてこないかって





フリーズしていた伊野尾ちゃんがスプーンを持ち、オムライスを1口すくいパクっと口の中に入れた





そしてまたしばらくフリーズした





もしかしたら、不味かったのかな





「…い、伊野尾ちゃ「なに、これ」…え、?」




伊「めっちゃ上手いんだけど!!!」




そう言うとオムライスにがっつき始めた伊野尾ちゃん




ヒカル君は、はぁっと溜息を零し





ヒ「心配させてゴメンな?こいつ米に関してはなんでも好きだから、安心して?」





そう俺にコソッと教えてくれて、ヒカル君も1口パクっと……






ヒ「うっまーーーい!!!」





「…あ、ありが、とう」




2人の反応が面白くて、でもやっぱり喜んで貰えて嬉しくて





俺も笑顔になっていた






そんな時だった。





ドンッ!




「え?」




2階から、何か物が落ちる音が聞こえた





伊「何今の音」




口をもぐもぐさせながら首を傾げる伊野尾ちゃんに、「ちょっと見てくる」と言って俺は2階へ行った





何が落ちたんだろう




2階にはダイちゃんしか居ないはず





じゃあ、ダイちゃん?




ガチャっと扉を開け近くのスイッチを押し電気を付ける





「……何にも、ない?」





1階に降りる前と変わらない景色に首を傾げながらも、ダイちゃんの布団の方へ向かう





「…ダイちゃん……?ダイちゃん?」





布団の中には





ダ「……腹、ヘッタ」





布団で暗くなった所に、ギラギラ光目を開けてダイちゃんがこっちを見ていた





「ダイちゃん!良かったっ、ほんとにっ」





俺はぎゅっとダイちゃんを抱きしめた





ダ「く、苦しいっ……ぞ、りょう、すけ」




ごめんと咄嗟に手を離し、もう大丈夫か尋ねる





ダ「もう大丈夫だ!ピンッピンだ!
この匂い、俺の好きな匂いだな!オムライスだな!」





布団の中から勢い良く飛び出し、ダイちゃんほ1階へ直行した





良かった



元気になった



ていうか



「ほんとにオムライスの匂いで起きたんだ」



マイペースすぎる彼の行動に、1人ふふっと笑って俺も1階へ向かった



もうすぐ雄也も帰って来るだろうし、ちゃんと出来たてを作ってあげたいし




ダ「涼介!早くー」



「はいはい」


《1人は…》fin

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きんとき(プロフ) - やまたかさん» コメントありがとうございます。有難いお言葉です、頑張りますので暖かく見守って下さればと思います (2020年1月23日 23時) (レス) id: 979c554592 (このIDを非表示/違反報告)
やまたか - 移行おめでとうございます!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年1月23日 22時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きんとき | 作成日時:2020年1月22日 23時

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