違恋 (ページ24)

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君と過ごした時よページ24

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「わぁ～！！！凄い！！綺麗！」

そう、大はしゃぎで砂浜を走る私。

深田は昨日言った通り本当にドライブに連れてきてくれた。

着いた先は綺麗な夜の海で、月が海面に反射してキラキラと輝いている。

「もう、走らんで、ちゃんと靴履いて！」

私の靴を持ったまま追いかけてきた深田の顔も楽しそうで、
なんだか私も嬉しくなった。

「夏でもさすがに夜の水は冷たいね笑」

「靴脱ぐからじゃん笑」

ひとしきり深田と走り回って砂で汚れた足を蛇口の水で洗い流す。

「あっちで話そ」

「ん」

先程まで笑ってた深田はやけに真剣な顔で少し緊張した。

「綺麗だね、」「そうだね、綺麗だな、」

「なんで連れてきてくれたの、」

「んー、まぁ元気なさそうだったからってのも一つの理由。」

遠くを見る深田の目には月が映っていていつもよりきらきらと光っているようなそんな気がした。

「でも、ほんとは内心そろそろ話つけときたいなって、」

そういった深田の表情は読み取ることが出来なかった。

悲しそうな、切なそうな、真っ直ぐ決意したような、

どう表現したらいいのか分からないそんな表情だった。

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