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四十五話「狙われる理由」 ページ46

「ま、待ちなさい!生きて帰すわけには」


「!」






樋口さんが銃を向ける。
また異能を使うか?
そう身構えた瞬間







「駄目だよ〜Aちゃん、今はじっとしててね」


「ちょ、何するんですか太宰さん!?」


「何って、Aちゃんの異能が発動しないよう、私が抑えてるんだよ」


「だからって抱きつく必要はないですよね!?」






なんと太宰さんは私に後ろから抱きついてきたのだ。
この光景、先刻も見たことある。
離せ、と抵抗しても駄目だった、びくともしない。









「くく……くくく」








芥川が怪しく笑う。
この光景がそんなに可笑しいか。









「止めろ樋口、お前では勝てぬ」









あ、私たちを笑っている訳じゃなかったんだ。良かった。








「芥川先輩!でも!」


「太宰さん、今回は引きましょう。しかし、人虎の首と死神は必ず僕らが頂く」









先刻から少しほのぼのとして忘れかけていたが、
私とお兄ちゃんはこいつらに狙われていたのだった。









「ど、どうしてですか?お兄ちゃんが災害指定猛獣だからですか?
それとも私があの事件の犯人だから?」









そもそも謎だったのだ。
何故私とお兄ちゃんが狙われなければならないのか。
何故ポートマフィアが?普通なら警察が来るだろうに。








「簡単な事。先ずその人虎には闇市で七十億の懸賞金が懸かっている。
裏社会を牛耳って余りある額だ」


「へえ!それは景気の良い話だね」








な、七十億?そんな額、聞いたこともない。
七十億って云ったら、太宰さんの前職中ての賞金の百倍はあ!?
それがお兄ちゃんに!?









「そしてその死神は我々ポートマフィアが四年前から目をつけている代物だ」








芥川はただ、淡々と説明を続けた。
本当はもっと追求したいが、私が狙われている原因も気になる。
気になる、と云うか知りたいのだ。








「四年前から?私が?」


「そうだ死神、貴様の異能力は裏社会では重宝される。
風を操り、一瞬で多くの人間を殺せる。
お前は裏社会で生かすべき人間なのだ」

四十六話「真逆のカミングアウト」→←四十四話「救世主」



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作品ジャンル:アニメ
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+アリス+(プロフ) - 野良神さん» 誤字の指摘ありがとうございます。すぐに直しますね。 (2018年12月24日 10時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
野良神(プロフ) - 13ページの異能力が維能力になってますよ! (2018年12月24日 9時) (レス) id: 98ee09b097 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» 判りました。こちらの不具合かもしれないので直してみます。この作品を見てくださりありがとうございます (2018年10月13日 21時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
issu(プロフ) - はい! (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9f68ff9d03 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» イメ画は設定のところにあるもののことでしょうか? (2018年10月12日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:+アリス+ x他1人 | 作成日時:2018年4月6日 17時

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