十七話「じゃんけんしよう」 ページ18
「うん、あれ高性能爆薬だ。この部屋くらいは吹き飛んじゃうね」
「それマズイじゃないですか。死ぬのは嫌ですよ？」
十四年しか生きていないのに此処で死ぬのは御免だ。
「どうにかできないんですか？」
「爆弾に何かをかぶせて爆風を抑えるって手もあるけど………この状況じゃなぁ」
やれやれという素振りをする太宰さん。
「どうする？」
「合わせてあげたら？社長に」
「殺そうとするに決まっているだろ！！それに社長は出張だ！」
「となると……まずは人質をどうにかしないと」
ばっ、と太宰さんと国木田さんが睨みあう。
これから何が始まるんだ？
＿＿＿と期待してしまったのが凄く恥ずかしく思える。
「なんでじゃんけんなの？」
「僕にもわからない」
何故か二人はじゃんけんを始め出し、それを見ていた私とお兄ちゃんが呆れ顔で話している。
あいこが続いたが結局は太宰さんがパーで勝った。
人質を助ける人をじゃんけんで決めるって、なんか人質の人がかわいそう。
じゃんけんに負けた国木田さんがわなわなと怒りをこらえている。
そのあと「チッ」と舌打ちをして爆弾魔のところに行った。
「おい、落ち着け少年」
「来るなァ！！吹き飛ばすよ！！」
国木田さんがなだめようとするも爆弾魔は犯行を続ける。
「知ってるぞ、アンタは国木田だ。
アンタもあの嫌味な『能力』を使うンだろ！？
妙な素振りをしたら皆道連れだ！！」
逆効果だ。
火に油を注ぐようなものである。
そもそも探偵社が彼になにをしたのかが気なる。
「まずいね、これは……探偵社に私怨を持つだけあって社員の顔と名前を調べている。」
「これじゃあ太宰さんが行っても余計警戒されるだけですね。
……………ってつまり……！？」
「おや、気付いたかい？」
はっ、と気付く。
ここで私は自分で云ったことの意味をようやく理解することになる。
社員じゃダメ、つまり……
チラリと太宰さんを見る。
そしてにやりと笑みを浮かべる太宰さん。
猛烈に嫌な予感がする。
ーーーーーー
ーーー
「や、やややややめなさーい！親御さんが泣いてるよ！」
お兄ちゃんが爆弾魔の前に立ち、精一杯の演技(？)をしている。
「な、何だアンタっ！」
「(ひいい怖い！怖い！)」
否、演技ではなく素だ。
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+アリス+(プロフ) - 野良神さん» 誤字の指摘ありがとうございます。すぐに直しますね。 (2018年12月24日 10時) (
レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
野良神(プロフ) - １３ページの異能力が維能力になってますよ！ (2018年12月24日 9時) (レス) id: 98ee09b097 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» 判りました。こちらの不具合かもしれないので直してみます。この作品を見てくださりありがとうございます (2018年10月13日 21時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
issu(プロフ) - はい！ (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9f68ff9d03 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» イメ画は設定のところにあるもののことでしょうか？ (2018年10月12日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+アリス+ x他1人 | 作成日時：2018年4月6日 17時
