二十五話【ゴール】 ページ26
「やあッと見つけてくれたあ!!」
「!」
後ろからの幼く元気な声に肩を揺らした。
振り向けば、小さな子供が一人。
小学校低学年くらいの身長をしたピエロが笑顔で此方を向いていた。
思ったよりも背が小さい。
「あー!今小さいって思ったでしょ!判ってんだかんね!」
「……」
鏡花はそっぽを向いて知らないふりをし、Aは苦笑いをして誤魔化した。
「にしても漸く見つけてくれたよ、ありがとう」
「隠し通路のことですか?」
「勿論。隠しステージ、隠しコマンド、隠し通路。
其れはゲームになくてはならない存在!
……なのに誰も見つけてくれない」
ピエロは頬を膨らませて残念がっていた。
言動が子供らしくて可愛いが、一応ゲームマスターなのだ。
「私は嬉しくて堪りませんよお!君達は運が良いですね!」
「では!」と手を振ってピエロは消えた。
何がしたかったのか、と呟くが解決しそうにないので考えるのを止めた。
ーーーーーーーー
ーーーー
「あった!迷路のゴール」
真っ直ぐ進んでゴールまで向かう。
隠し通路と云うだけあって障害もなく行くことができた。
運もまた実力、とピエロは云いたかったのだろうか。
「漸く終った」
鏡花が呟く。
疲れたように見えたが、「楽しかった」と云っているようにも見えた。
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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時