十七話【壁】 ページ18
「はーヤダヤダ。もう付き合ってらんない」
「ンだと手前!もういッぺん云ってみろ!」
相変わらずの睨み合いを続ける二人。
その後輩二人もまたバチバチと火花を散らす。
「だから、君みたいな低知能の塊と一緒にいると此方まで低知能になるって云ってるの」
「はァ!?ふざけんなよ!
おい小娘!手前も何か…………ッて」
中也が異変に気付いた。
Aと鏡花が居ない。
それどころか先程まで道が続いていた場所が行き止まりになっている。
可笑しい……行き止まりなんて無かった筈だ。
「どうやら、この迷路にはまだ秘密が隠されているみたいだねえ……」
敦と芥川も異変に気付き、太宰が口に手をあて考え込む。
太宰が導きだした答えは。
「これは__」
ーーーーーー
ーーー
「これは__壁が移動してる」
Aがそう呟いた。
手元の地図を確認すると、先程まで一本道だった筈の場所に行き止まりが出来ていた。
間違いない、地図も迷路も変化している。
「鏡花さんはどう思います?」
「……ここに壁なんて無かった。道が変化しているとしか考えられない」
「矢張り……」
ためしに行き止まりの壁を触ってみる。
冷たくて固い普通の壁だ。
でもつい先刻まで存在すらしていなかった。
「変化する壁……これは見物だよねえ」
モニター越しにピエロは嗤う。
「さあて、もう一つの試練だ」
Aたちは知らない。
このピエロがどんなことを考えているのか。
そしてピエロが仕掛けた罠についても。
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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時