5にん 22

勝利が来た日 ページ10

健人side

「ねぇねぇ、あの話して」
「また〜？」
「嫌ならいいけど…」
するよ。しょんぼりしちゃって可愛いな。勝利ね、ちょっと厳しく口で注意した日によく夜に話してって言ってくる。

多分お仕置きはされてないから泣けてないし、気まずいの消化したいんだろうな。

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「健人、急で悪いんだけど明日留守番できる？」
「え？！なんでぇ？」
「う〜ん…ちょっとな。でも健人は喜ぶと思うよ」
「ふーん？」

もう2年生だもん。お留守番くらいできるもんっ！
「お留守番できるよっ！任せて！！」
「そっか。じゃあ任せるな。風磨のことよろしくな」
「うん！！！」

それでね、次の日学校から帰ってたら、帰り道に車のお父さんとすれ違って、風磨1人だから早く帰ってやってって言われたの！今日は帰りの会長かったから、ちょっと遅くなっちゃった。

「ただいまぁ！」
「ひっ！うっ！けっとく〜」
「風磨泣いてるの？なんで？泣かないよ」

風磨がさ？泣いて玄関にいたから慌ててタオルで拭いてあげる。僕お兄ちゃんだからねっ！
「おとーさっがぁ！行っちゃったぁ！ひくっ。ふーまっひとっり」
「1人じゃないよ。健人くんいるもん」
「ん〜」

風磨にジュース入れてあげて机の上にあるお菓子食べてテレビ見てた。でもねぇ、夕方になってニュースばっかりで飽きちゃった…
「ねぇ風磨…」
風磨にゲームしよって言いたかったのに、寝てる。

えー。暇だよぉ！どーしよ。てかお父さん、なんで急に出かけたんだろ。あ…久しぶりに行っちゃおっかなっ！風磨寝てるしね。そーっと二階上がってお父さんの部屋入る。

絶対ダメって言われてるけどバレないもんねぇ。へへっおとーさんのね、クローゼット面白いんだよ？なんか色々入ってる！あ…かんちょー嫌い〜！お腹痛い時たまにされるけどもっと痛くなるもん。

色々漁っててね、ふとお父さんの机の上見たらノートが置いてある。なんのノートだろ。そーっと開いたら、うわぁ！バサバサってなんか落ちた！！慌てて一枚拾ったらね、誰だろ？すっごい可愛い女の子の写真。

えー。可愛い。めっちゃ可愛いんだけどっ！何この子ー！超可愛い！！えー！えー！！
「こら！！」
「？！」
「また勝手に部屋入って！」
え？え？？おとーさん？！いつの間に帰ったの？！

「ったくほんとに…こっち来い！」
「あ！やめっ！ごめんなさいぃ！」
パアァァァン！パアァァァン！パアァァァン！

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